1992年 アメリカ 135分
監督:デヴィッド・リンチ
出演:シェリル・リー、 カイル・マクラクラン
不可思議なリンチ・ワールド。 ★★☆
カリスマ監督リンチのTV・ドラマ「ツイン・ピークス」の劇場版。
ドラマの発端となったローラ・パーマーが謎の死体となってあらわれるまでを描いている。
しかし、TV版を観ていない人にとっては、この映画はなんのことやらさっぱりわからないのではないかと思える。
というのも、なにか意味があるのではないかと、普通は思いながら映画を観てしまうからだ。
TVドラマにはまった人なら、そんなことは思いはしないでこの映画も観る。
意味なんかとらえようとしないで、ただ映画を楽しむ。
テーマ音楽が流れてくるだけでぞくぞくする(私はCDも入手した)。
ただTV以上に映画では、美しい女子高生のローラが実は麻薬と売春に溺れていたことが明らかにされている。
だから、映画であらわされている事件そのものは割と単純化されてしまっていた。
(以下、ネタバレ)
ドラマを知っていれば、父親にボブが乗り移りローラを殺してしまうと言うそれだけの筋であることは容易に判る。
魅力的な赤い部屋や小人は装飾的に挟み込まれているだけだ、というのもすぐにわかる。
時間の関係もあるから仕方がないが、もっとどろどろとしたリンチ・ワールドを期待していたわりには不満が残る。
評点は、期待度が大きかったために低めになってしまった。