1963年 フランス
監督:アンリ・ベルヌイユ
出演:ジャン・ギャバン、 アラン・ドロン
二大スターの銀行強盗もの。 ★★★
出所したばかりの老ギャングのシャルル(ジャン・ギャバン)は、青年フランシス(アラン・ドロン)と組み周到な計画を立てて、カジノの現金を強奪する。
計画はまんまと成功したかにみえたが。
今から45年も前の映画となるが、今みても楽しめる。
厳重な警戒のカジノの金庫から現金を強奪するという手段そのものは、「オーシャンズ」シリーズなどが出た今となっては非常に単純なものに思えてしまうのは、時代のせいで致し方ない。
しかし、そんなことをうち消すほどにモノクロの画面構成は美しく、バックに流れるジャジイな音楽も魅力的。
この時代のフランス映画は独特の雰囲気があり、思わず、ああ、いいなあ、と思ってしまう。
ジャン・ギャバンはさすがに貫禄。
アラン・ドロンの方はまだ若く、凄みのある美しさになっていくまでにはもう一つの年代か。
やはり、ギャバンには貫禄負け。
それでもうっとりしてしまうなあ(笑)。
(以下、完全ネタバレ)
プールに現金が次々に浮かび上がってくる最後の場面は印象的。
ドロンの喪失感に打ちのめされたような表情が、この映画の余韻を伝える。
この時代のフランス・ノワールものは、ほとんどがお勧めです。