2007年 アメリカ 104分
監督:マーク・ローレンス
出演:ヒュー・グラント、 ドリュー・バルモア
安心してみられるラブ・コメディ。 ★★★
かってのアイドルだったアレックス(ヒュー・グラント)も今はすっかり忘れられた存在となっていた。そんな彼のもとにカリスマ歌手からの新曲提供の依頼がくる。このチャンスをものにしたい彼は、偶然来ていたソフィー(ドリュー・バリモア)の作詞センスをみぬいて、二人三脚の曲作りがスタートする。
ストーリー展開は、はじめから終わりまで、観ている人が期待しているとおりに進む。
そのことに満足しながら観る映画。それ以上でもそれ以下でもない。
しかし、それで退屈させない映画はそれほど多くはない。そんな意味で悪くない作品。
ヒュー・グラントは少し頼りなくてさえない、それでいてどこまでもお人好しの中年男を演じるととても良い。
彼の出るこの手の映画はまず間違いないと思えてしまう。
「ノッティングヒルの恋人」や「トゥ・ウイークス・ノーティス(本作と同じ監督だ!)」がそうだったし、名作「ラブ・アクチュアリー」の彼もよかった。
今回は、今は落ちぶれている80年代のロック・スタ-という役なので、頑張って腰を振っての踊りまで披露している。
他の人がやったらあまりのダサさに目を覆いたくなるようなものだが、彼がやるとこれがまたいい味になっていた。
ヒュー・グラントならでは、だなあ。
売れなくなった元スターが遊園地の片隅でのイベント・ショーをするなんてのも本当にありそうな設定。ここでドリュー・バリモアが無邪気に応援しているのがほのぼのとしてくる場面だった。
バリモアはちょっと太めなので個人的にはあまり好みではないのだが、この映画では適当に”天然”の部分がでていて、役柄にはよく合っていた。
妙に東洋趣味でセクシーなカリスマ歌手が歌う曲のタイトルが「ブッダの悦び」って、いいのかいな。思わず爆笑。
ラブ・コメを観るという目的で観れば、満足できます。