2005年 アメリカ 141分
監督:ジョージ・ルーカス
出演:ユアン・マクレガー、 ヘイデン・クリステンセン、 ナタリー・ポートマン
「スター・ウォーズ」最終作。 ★★★☆
これまでに「エピソード2」までを観ていたのだが、この最終作は実は今回初めて観た。
というのも、思っていた以上にエピソード2でつまづいてしまったため。無意識のうちにスターウォーズに期待していたものとのずれが大きかった。
でも、やっぱり観ておかなくては。
宇宙戦の映像は文句なしに素晴らしい。未来都市や、ドロイドなどの造型も文句なしに素晴らしい。
それなのに、ストーリーの展開には不満ばかりが残る。無理して話を組み立てている印象が強くて、どこまでもひろがっていく想像力の伸びやかさが感じられないのだ。
みんなが知っているクラシック3部作につなげなくてはならないのだから、多少の無理が出るのは仕方がない。
(みんなが知っているネタバレ)
ケノービとダースベイダーはかっての師弟であり、そのダースベイダーはルークの父親であり、レイア姫とルークは実は兄妹であり・・・。
どうしてそうなったのかというこれらの謎を、みんな説明しなくてはならないのだから・・・。
ヘイデンは存在感はエピソード2に比べて格段にしっかりとして、良くなっていた。
それだけにアナキンのたどった道はいよいよ悲しいぞ。
あんなに簡単に暗黒卿を信じてしまって、師を裏切るなんて、まったく納得がいかないぞ。
パドメもすっかり普通の女性になってしまい、アナキンを愛しているのはよくわかるのだが、王女だった頃のオーラに乏しくなっていた。
パドメの命を救うために暗黒の世界に墜ちていったアナキン、それなのにそのことを悲しんで死んでしまうパドメ。
皮肉としか言いようがない、救いようがないやりきれなさだけが残ってしまった。
ラストの二人のこどもたちがそれぞれの養父母にひきとられた場面は、静かな湖畔の風景や、砂漠の夕焼けの美しさで余韻を残してくれたが、それでもあまりに辛い。
これでもうスターウォーズは終わってしまうのだから、無い物ねだりになるのだけれども、もっと幸せな大円団みたいなものがよかったな。
それにしても、ルーカスは自らに足かせをつけるような後の時代の3部作を、どうして先に作ってしまったのだろう?
というわけで、あまりすっきりしない気持ちのままに観終わった「スターウォーズ」であった。