2019年 アメリカ 142分
監督:J.J.エイブラムス
出演:デイジー・リドリー、 アダム・ドライバー、 ジョン・ボイエガ、 オスカー・アイザック、 キャリー・フィッシャー
ついに完結、Ep9。 ★★★★★
ついにEp9である。ついに完結である。
第1作から42年。もちろん、すべてのシリーズ作品を映画館で見続けてきた。
第1作であるEp4が公開されたとき、幼かった息子も娘も今は3人の子供を持つおじさん、おばさんになっている。
個人的にはEp4~Ep6のファンで、Ep1~Ep3にはどうにも入りこめなかった。
だからEp7が作られたときは、本当に奇跡のようなことだと思って嬉しかった。
物語の雰囲気もEp4からの世界を引き継いでいて、しかも映像技術が格段に進化しているのだから文句の付けようがなかった。
焼き直しだっていいじゃないか、万人向けに作ったっていいじゃないか。
(以下はネタバレで書いています。未見の方はご注意ください)
たしかにEp7のレイは、Ep4のルークと同じような立ち位置で登場してくる。
周りで彩りを添えるドロイドの役割もかっての作品のそれと同じである。
それにチューバッカは出てくるし、ミレニアム・ファルコンがそのまま活躍する。
ルークもレイア姫も復活する。
しかし、スター・ウォーズはこれで好いのだよ!
これまでの長かった物語の断片が巧みに使われていた。
そういったあたりに反対意見もあるようだが、個人的にはこれは嬉しいことだった。
予告編で見えていた荒海の向こうの奇妙な形のものは、あれはデス・スターの残骸だったのか。
デス・スターを破壊するときにルークが乗っていたXウイングまでも出てくるなんて・・・。
レイが苦悩の末にライトセイバーを投げ捨てた際に、諭すようにあらわれてきたルーク。
Ep8のルークが中盤過ぎまでは実に不甲斐ない様子だっただけに、今回はちゃんと伝説のジェダイで好かった。
ベン(=カイロ・レン)の為にフォースを使い切って死んでいく母であるレイア姫。ベンの幻視としてあらわれて道を示す父であるハン・ソロ。
え~と、ルークは伯父さんになるのだったよなあ。ときおり家族関係を頭の中で整理しながら観ていた(苦笑)。
それにしても、カイロ・レン役のアダム・ドライバーが作品を追うごとに格好良くなってきていた。
今作でもレイの命を救って、自分はルークと同じように力尽きて塵となって消えていく。
Ep7あたりでは、カイロ・レンがダース・ベイダーと違って早々と素顔を見せてしまったことにいささか不満を覚えていた。
しかし、今回のような展開になると、人間味のあるカイロ・レンと言う描き方だったなと好感を持つようになってしまった、
レイの出自はどうなのだろう?とは誰でもが思っていたはず。なにしろあれだけのフォースの持ち主なのだから、ただの人であるわけがない。
そうしたら、なんと、パルパティーンの孫だって!? えっ!
レイ役のデイジー・リドリーがほとんど女性らしさを意識させない、どちらかといえば少年のような雰囲気だったのは成功していると思えた。
ベンと二人でのラスボス(パルパティーン)との対決場面も迫力満点だった。
映画の最後、通りかかった老婆にファーストネームは?と尋ねられたレイが、・・・・レイ・スカイウォーカー!と答えたときは危うく涙が出そうになった。
ああ、これでスカイウォーカーの長かった物語が終わるのだという感慨だった。