2006年 アメリカ 126分
監督:JJエイブラムス
出演:トム・クルーズ、 フィリップ・シーモア・ホフマン、 ミシェル・モナハン、 マギーQ
サイモン・ペッグ、 ローレンス・フィッシュバーン
シリーズ第3作。 ★★★
制作者でもあるトム・クルーズの方針で、当初は1作ごとに監督を変えていたとのこと。
で、今作はJJ.エイブラムス。
いまや「スタートレック」や「スター・ウォーズ」でお馴染みのエイブラムスの初監督作だった。
映画は、いきなりイーサン・ハント(トム・クルーズ)が拘束されて尋問されている場面から始まる。
目の前にはやはり拘束されたジュリアン(ミシェル・マナハン)もいる。
ディヴィアン(フィリップ・シーモア・ホフマン)が憎々しげにハントに秘密の品のありかを言えと迫る。こいつ、何者だ?
でないとジュリアンを殺すぞ、お前の頭の中にはもう爆弾を仕込んだぞ。
おいおい、こんな絶望的な状況にどうしてなったんだ? これからどうなるんだ?
そこから物語の時間軸がさかのぼる。
実はハントは第一線から身ををき、ジュリアと婚約中だった。もうこれからは平穏な幸せな人生を送るぞ。
と思っていたら、かつての教え子が悪の組織に捕らえられたと知らされる。
救出作戦に参加したハントだったが、教え子は頭の中に埋めこまれた爆弾で死んでしまう。
おのれ、悪の商人デイヴィアンめ。許さんぞ。
このシリーズとしては、本作はTVドラマの「スパイ大作戦」に一番近い雰囲気かもしれない。
4人のチームが綿密な連携で不可能ミッションをクリアしていく。
ベンジー(サイモン・ペッグ)が登場してくるし、第1作から皆勤賞のルーサーも安定した役割分担だった。
このあと、ハリウッドで活躍し始めるマギー・Qもよかった(どちらかと言えば、ミシュエル・モナハンよりも贔屓だな 笑)。
IMFの上官はブラッセル(ローレンス・フィッシュバーン)なのだが、なに?彼はディヴィアンと通じている?
そりゃまずいんじゃないかい。
で、ハントと彼のチームはバチカンに侵入する。
このあたりは「スパイ大作戦」の本領発揮だった。
盗映した画像から変装マスクを作り、録音データから本人の声音を作り出す。
いやあ、面白いね。
無事にデイヴィアンを拘束したのだが、彼はじつに迫力満点でふてぶてしい。
さすがにシーモア・ホフマンである。ただ者ではない感が如実に出ている。
そして敵組織は大がかりなディヴィアン奪回をしかけてくる。
ここは頭脳プレイから一転、大アクション場面となる。すさまじいよ。
そして冒頭の憎々しげなディヴィアンにいたぶられているハントの場面となるわけだ。
(以下、ネタバレ)
ここでなんとジュリアが大活躍する。
機敏に動いて、まるでベテラン工作員並みのアクションである。
ついには、反転振り返り寝転びショットまでしてみせる。彼女は本当に看護師か?(苦笑)。
いや、看護師だったのである。心停止呼吸停止にまでなったハントをみごとに蘇生してみせるのである。
これでハントはもう一生奥さんに頭が上がらないことになったな(笑)。
頭脳プレイと派手アクションが上手くミックスされていた。
さすがエイブラムス監督、そつなく盛り上げてくれていた。
さて、次からはいよいよトムの大アクション連続シリーズとなっていくわけだな。