2019年 香港 99分
監督:ハーマン・ヤウ
出演:アンディ・ラウ、 ルイス・クー
香港ノワールもの。 ★★★
邦題がどこから来たのかは判らないが、まったく内容のイメージをあらわしていない。
どこがホワイトや? どこがストームや?
原題は「掃毒2 天地対決」。前編に当たる「掃毒」は「レクイエム 最後の銃弾」という邦題だった。
しかしまったく前編との関係はなし。どこが「2」なんや?(苦笑)
ということで単独視聴で問題なし。
(ま、「レクイエム」も麻薬を扱った香港ノワールものというところだけは似ていた)
本作は、麻薬に絡んだ3人の男、麻薬を撲滅しようとする富豪と、麻薬王、それに刑事の物語。
(あ、そうか、麻薬=白い粉で、それがが舞い散る場面があった。邦題はそこからつけた?)
麻薬には手を出すなとの組織の掟を破った地蔵(ルイス・クー)は、義兄弟のユー(アンディ・ラウ」から制裁を受ける。
それは右手の指を切り落とされるというものだった。
おのれ、いつか見ていろ、この恨みは晴らしてやるぞ。
15年後、ユーは組織から足を洗い、株取引が成功して大富豪となっていた。
ひとり息子が麻薬に侵されて死んでしまったこともあり、ユーはその資産を武器に麻薬撲滅運動を展開する。
一方の地蔵は香港麻薬四天王のひとりとなっていた。さあ、麻薬でどんどん稼ぐぜ。
因縁のふたりが麻薬を中にして”天地対決”するわけだ。
アンディ・ラウはスーツをピシッと着こなし、髪型もきめている。
ダンディさが半端ではない。あくまでも正義の味方である。
地蔵役のルイス・クーは憎々しげ。
切り落とされた指の跡には精巧な人工指をつけて、非情な悪人である。
(でも、最後の方になって、指が切り落とされるきっかけとなった麻薬騒動には裏があったことが明かされる。なぜユー兄貴は俺のことを信じてくれなかったんだ・・・。)
言ってみれば、大筋は香港ノワールものによくあるパターン。
麻薬をめぐっての暴力抗争が次々と連鎖していく。
もちろん退屈はしないのだけれども、終盤までは、まあ、普通に観ていた。
目を引いたのは終盤のカー・チェイスである。ここはすごいよ。
街中を疾走するユーと地蔵の車。
追いつ追われつのまま、2台の車はなんとエスカレーターの上を走り降りて地下鉄構内になだれ込む。
そしてホームを爆走していたかと思ったら、そのまま地下鉄の線路へ。
もちろん地下鉄が走ってくる。2台の車はどうなる? ユーと地蔵はどうなる?
この最後の迫力で評価が上がった作品でした。
(ちょっとした余談)
エンドロールで歌が流れるのだが、主役の二人がデュエットしているとのこと。
へぇ~。