2021年 日本 129分
監督:鈴木雅之
出演:木村拓哉、 長澤まさみ
シリーズ第2作。 ★★☆
原作は、お馴染み東野圭吾のマスカレード・ホテル・シリーズの3作目。
映画としては2作目となる。
キムタクがよほど嫌いでないかぎりは、誰もが一定の面白さを楽しめる映画だと思える。
キムタクはどんな役をやってキムタクになってしまう、とよく言われている。
確かにその通りで、「検察の罪」では、共演した二宮クンは全くの役柄の人物になっていたが、キムタクは相変わらずのキムタクだった。
しかし、この映画ではキムタクはキムタクそのままで好かったのだと思えた。
今回も舞台はホテル・コルテシア東京。
ホテルで大晦日に開催されるカウントダウンパーティに、殺人事件の犯人があらわれるという密告がくる。
ということで、今回もホテル従業員になりすました新田(木村拓哉)をはじめとした刑事が犯人捜しをするという物語。
相棒は優秀なホテルウーマンである山岸(長澤まさみ)。前作に続いての鉄壁コンビである。
しかし、そのカウントダウン・パーティの企画は仮装パーティだったのだ。
出席者は全員が仮装をして顔を隠している。こんな中で犯人を見つけることなんか出来るのか?
このシリーズのキモは、刑事の新田とホテル・ウーマンの山岸のかけ合いにある。
ホテルに来る人は、多かれ少なかれ非日常の空間と時間を求めている。
ホテルマンはそんな客を受け入れてもてなさなければならない。山岸は客のリクエストにすべて応えようとする。
一方の刑事は、客の真の姿を暴かなくては捜査にならない。
あいつは怪しい、絶対に何かを隠している。
いいえ、あのお客様は奥様には内緒のお連れ様といらっしゃっているだけです。
ホテル側としては、警察官がいるのを悟られないように通常通りに接客をする必要がある。
さあ、接客に支障はでないのか、捜査はちゃんとおこなえるのか。
グランド・ホテル形式の映画なので出演者の顔ぶれは多彩。
みんな何かを隠したり嘘をついたりしているようで、みんな怪しい。
ホテルに無茶な要求ばかりしてくる客(沢村一樹)が、つくづく嫌な客だと思いながら見ていたのだが、なあんだ、そういうことだったんだ・・・。
大晦日は家族サービスで、と来ているのに、そこにこれ見よがしに浮気相手があらわれたりしたら、そりゃ、焦るよなあ。
まあ、ごちゃごちゃと楽しい。
肝心の殺人事件の真相と真犯人だが、どうもとってつけたような感じが否めなかった。
原作は未読なのだが、原作とは変えてあるとのこと。
そこでいささか無理があったのかもしれない。
誰でもが楽しめる内容にはなっていたが、前作に比べると、ややダウンか(汗)。