あきりんの映画生活

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「タイタンの戦い」 (1981年) 着ぐるみ、人形を使った特映もの

1981年 アメリカ 118分
監督:    デズモンド・デイヴィス
出演:ハリー・トムソン、 ジュディ・バウカー、 ローレンス・オリビエ

歴史的な特映もの。 ★★☆

 

勇者ペルセウスと王女アンドロメダの物語。ギリシャ神話では有名な物語なのだろう。
クラーケン、ペガサス、メデューサなど、どこかで名前を聞いたことのある異形のものたちも登場する。
2010年にもサム・ワーシントン主役で作成されているが、こちらは1981年のもの。

 

この映画の一番の見所は、名人・ハリーハウゼンの特撮にあると言っても過言ではないだろう。
もちろんCGも何も無い時代の人形アニメである。
今の華麗な映像技術に慣れた目でみると、かえってそこには温もりがあり、凄いモンスターを作ってやろうという必死さのようなものも伝わってくる。

 

こういったギリシャ神話ものを観るといつも思うのだが、ギリシャ神話の神様というのは、概してダメダメ人間のよう。
女たらしだったり、力自慢の暴れん坊だったり、美貌を鼻にかけたうぬぼれ屋だったり。
そのうえにとてつもない力を持っているのだから、人間としてはたまったものじゃない。

 

その典型が神様の王様のゼウス(ローレンス・オリビエ)。
この映画の物語も、女好きのゼウスが人妻を犯して生ませた我が子ペルセウスを贔屓したために起こった騒動。
そこに周りの神様たちの嫉妬やら妬みが絡んでくる。
しょうもない神様たちだよなあ。

 

神様の意地悪から王女アンドロメダ(ジュディ・バウカー)を救ったペルセウス(ハリー・トムソン)は晴れて恋人同士となる。
しかし、今度はクラーケンへの生け贄にされることになったアンドロメダを助けなくてはならない。
あの怪物クラーケンをどうやったら倒せるのだ?

 

物語はロールプレイゲームのような感じで進む。
まずは、期日までに移動するために天を駆けるペガサスを手に入れなくてはならない。
そのミッションが成功したら、今度はどこかの山にいる3人の魔女からクラーケンを倒す方法を聞き出さなければならない。
その方法とは、メデューサを倒してその首を武器にすること。
なのでクラーケンを倒す前にまずはメデューサを倒さなければならない・・・。

 

主人公にはあらかじめ武器としてゼウスから特別な剣、兜、盾が与えられている。
途中からは助けてくれる梟のブーボーもあらわれる(雰囲気がスターウォーズのロボットに似ていると思ったのは私だけ?)。
うん、なかなかに頑張っている。
髪の毛が蛇であるメデューサも不気味な造形となっていた。

 

もちろん人間の俳優が活躍する映画なのだが、観る心づもりとしては人形劇の「サンダーバード」や「ひょっこりひょうたん島」あたりを楽しむ感じに近い。
どこかのどかな気持ちでファンタジー・アクションを観ることになる。
充分に楽しめます。