2008年 アメリカ
監督:ジェニファー・リンチ
出演:ビル・ブルマン、 ジュリア・オーモンド
FBI捜査のサスペンスもの。 ★★☆
このポスター、なかなか格好いい。
監督は、あのデビッド・リンチの娘さん。お父さん自身も製作指揮に加わっている。
さあ、どんな映画を作ってくれたのか。
田舎町で起きている猟奇殺人事件の捜査にFBI捜査官のエリザベス(ジュリア・オーモンド)とサム(ビル・ブルマン)がやってくる。
彼らは殺人現場に居合わせた3人の目撃者を事情聴取しようとする。
冒頭から不穏な空気が流れている。
車で田舎町へ向かう2人の捜査官はやけにゲスっぽいし、彼らを迎えた町の警察署の面々も乗り込んできたFBIに反感丸出し。
こんなことで猟奇殺人事件が解決するのだろうか、と不安になってくる。
その目撃者というのは、同僚を目の前で殺された警察官、彼氏を殺されたコカイン中毒者。それに家族を目の前で殺された8歳の少女。
彼らからひとりずつ事情聴取をするエリザベスとサムだったのだが・・・。
証言をするのが、悪徳警官だったりジャンキーだったりするのだから、正直に話すわけがない。
自分に都合のいいように証言をでっち上げているんじゃないのか? 証言が食い違っているぞ。どちらの言い分が正しいんだ?
そして8歳の少女は自分の殻に閉じこもってしまうし。これは無理ないなあ。
さあ、エリザベスとサムはどうする?
まあ、事件に遭遇したこの悪徳警官が胸くそ悪くなるような奴。
事件が起こったそのとき、彼らは警察権力をかさにきてハイウェイで住民をなぶっていたのだ。
すると、そんな彼らを連続殺人鬼が襲ったのだ。
殺されても天罰だと言いたくなるような悪行をしていたのだから、生き残った者も正直に証言するはずがない。
B級感丸出しで、雰囲気も荒れていて、見ていてあまり気持ちの好い映画ではない。
しかし退屈するようなことはなかった。
事件の真相は、いったいどうだったのだ?
正直なところ、デビッド・リンチの娘さんならもっとやってくれるかと期待していた。
それなのに、猟奇殺人事件を少し斜めから見ているだけの映画に終わっていた。
残念。
(以下、ネタバレ)
決定的に疑問に思ったのは、そもそもエリザベスとサムはどうして事件の調査にわざわざやって来た?
なにか証拠隠滅でもする必要があった?
それとも単に愉快犯だった?