2021年 アメリカ 89分
監督:スティーブン・ソダーバーグ
出演:ゾーイ・クラビッツ
サスペンス・アクションもの。 ★★☆
ヒロインのアンジェラ(ゾーイ・クラビッツ)は、”KIMI”という、アレクサのような、SiriのようなAIの音声認識を検証するのが仕事。
ある日、彼女は女性の悲鳴、殴られる音、そして、銃声の記録を聞く。
あれ、これは殺人事件ではないの? 警察に通報しなくては・・・。
しかし、アンジェラは家の外に出ることができない広場恐怖症だったのだ。
この病名は聞いたことがあるがどんなものかはよく知らなかった。
意を決して警察に行こうとするアンジェラは、フードをすっぽりとかぶる。
おそらく視界を狭くするためなのだろう。周りが見えすぎてはいけないのだな。
そして移動するときも、常に建物に身を寄せて広い空間には出ないようにする。
なるほど、こういう病気だったのか・・・。
そしてやっとたどり着いた役所で通報しようとすると、あれ?私、狙われている?
事件を隠蔽しようとする組織が彼女の口を封じようとするのだ。
さあ、闘わなくては・・・。
蒼い髪のゾーイ・クラビッツは、少し腺病質な雰囲気を醸し出していて、魅力的な人物像となっていた。
人付き合いが上手くはなく、自分に閉じこもっていた感じがよく出ていた。
監督がソダーバーグというので観たようなものだったが、有り体に言ってそれほどの出来ではなかった。
なんか当たり外れがあるよね、ソダーバーグ作品は(苦笑)。
しかし一定のレベルではあるので退屈するようなことはなかった。
後半になるとサスペンス映画からアクション映画へと変わってくる。
KIMIを利用したりしてアンジェラは頑張るのだ。
電動釘打ち機(エアタッカーと言うらしい)で痛快に敵をやっつけてもくれるのだ。
勇気を振り絞って頑張った事件が終わって、アンジェラも新しい自分に変わっていく。
なかなかにすっきりとした結末だった。
KIMIに語りかけたときの返事、「いますよ」が以外に残るなあ。
それにしても、本当にAIの音声分析を人がするの?
スマホで検索したら、もしかして、ああ、この人はこれから焼き肉屋に行こうとしているな、なんて判ってしまっている?
そう考えると、便利な反面、怖ろしい世の中だ。