あきりんの映画生活

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「総理の夫」 (2021年) 何?妻が総理大臣になった?

2021年 日本 121分
監督:河合勇人
出演:中谷美紀、 田中圭

夫婦愛を描いたコメディ。 ★★☆

 

原作は原田マハの同名小説(未読)。
少数野党の党首である凛子(中谷美紀)と結婚10年目を迎えた鳥類学者の相馬日和(田中圭)。
彼が出張に出かける朝に、妻の凛子が問う、「わたしが総理大臣になったら日和クンは何か困ることある?」

 

スマホの電波も届かない孤島での出張調査から戻ってきたら、いきなりマスコミに取り囲まれる。
えっ、なに、これ?
日和の留守の間に、妻の凛子は史上初の女性内閣総理大臣になっていたのだった。

 

この映画は、妻が日本初の女性総理になったことで、自身も”ファースト・ジェントルマン”になってしまった夫の奮闘を描いた作品。
それからはじまる日和の大変化の生活をコミカルに描いていく。

 

日和はまったく野心がなく、ただただ愛する妻のために協力する男。
その設定が気持ちよく、やや天然なところもある夫役に田中圭は似合っていた。
(今の日本で、女性総理候補とさわがれている人物の夫で、こんな人、いる?)

 

中谷美紀の女性総理姿も、役名どおりに凜としていて格好良かった。
この役にはもっともふさわしかったのではないだろうか。
総理大臣になっても、凛子は夫を愛し抜いている。
この立場が180度異なる夫婦が互いに相手の立場を尊重しているところが心地よかった。

 

連立与党として凛子に協力するふりをしながら自身が総理の座を狙っている男役に岸部一徳
この人、どんな作品にでても腹に一物抱えた人物を演じる。
この映画の役名も腹黒い「原久郎」。笑えるねえ。

 

映画の後半になり、凛子の重責に大きな影響を与える状況が起こる。
はたして、凛子の判断は? そして日和はどうする?

 

悪人が一人も出てこないので、穏やかな気持ちで観ることができます。
舞台は政治世界ですが、重いことはありません。
政治コメディの「記憶にございません」が好きだった人なら、楽しく観ることができます。