あきりんの映画生活

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「キングダム 大将軍の帰還」 (2024年) これが大将軍が見ている風景ですよぉ

2024年 145分 日本 
監督:佐藤信
出演:山崎賢人、 大沢たかお 

シリーズ第4作。 ★★☆

 

人気の同名漫画の実写版第4作。
冒頭にこれまでのダイジェスト説明も入るのだが、とにかく登場人物は多い。
さらに、今作は前作から繋がっているエピソードなので、できればこれまでのシリーズを観ておくことをお勧めする。

 

舞台は春秋戦国時代の中国。物語は隣国・趙との馬陽の戦いの真っ最中。
主人公の信(しん:山崎賢人)らの前に、趙の武神であるほう煖(ほうけん:吉川晃司)が現れる。
このほう煖はとにかく強い。信と羌かい(きょうかい:清野菜名)が二人でかかってもかなわない。
こんな奴、どうやって倒すんだ?
本作のメインはこのほう煖と王騎将軍(大沢たかお)の因縁の戦いである。

 

漫画原作であるから、その登場人物は強さであったり、美しさであったりと、極端に誇張されている。
戦場に羌かいや河了貂(かりょうてん:橋本環奈)のような美女がいたら、誰も戦いなどしないいんじゃないかい。
それに戦いの場面もおよそ現実離れしていて、ほう煖や王騎将軍が大矛を一降りすれば、無数の敵の首や身体が切断されて空を舞い飛ぶのだよ。

 

ま、それがこの映画の持ち味。
この世界観に浸ってしまえば、何も考えずに楽しむことができる。
原作漫画のファンであれば、なお一層楽しめるはず。

 

騰(とう:要潤)のトゥルルと言いながら剣先を回す殺法は、かなり好くその雰囲気が出ていてよかった。
それに、吉川晃司のほう煖(けん)役も凄みがよく出ていた。これまでは良識派の会社重役のような役柄をよく観ていたので、その違いには感心した。
大矛を信に託して大沢たかおの王騎将軍はこれで出番が終了する。残念。

 

余談だが、私は中国TVドラマ「秦始皇帝 天下統一」も観ている。
こちらは主人公はえい政(後の始皇帝)で、もちろん信は出てこない。
王騎将軍やほう煖は登場するが、その役どころがまったく異なるところが面白い。
映画では美女の羌かいや楊端和(ようたんわ)は史実では男性の将軍だったようだ。

 

閑話休題。漫画は今も連載中で、すでに70巻を超えているはず。
では、今作に描かれたのは何巻ぐらいまでの物語だったのかというと、王騎将軍は16巻で亡くなるのである。
この調子で映画化していったら・・・大変なことになるぞ。どこまで映画化する?