1987年 94分 アメリカ
監督:スティーヴ・デ・ジャーナット
出演:ベン・ジョンソン、 メラニー・グリフィス
近未来SFアクション。 ★★☆
主人公は、壊れてしまったセックスアンドロイドの身体を探し求めるサム(ベン・ジョンソン)。
これからも判るようにB級感が紛々とする近未来ものエンタメ作品。
メラニー・グリフィスがでているということで鑑賞決定。
舞台は世紀末感の荒れ果てた大地。
あの世紀末荒野を舞台に改造車が走り回る「マッドマックス」は1979年の作品だったが、この映画は完全にあれをパクっている。亜流というか、便乗作というか・・・。
でもそれなりにうまく作っている。
サムが向かったのは巨大な廃品集積所のゾーン7。そこになら愛するセックスアンドロイドの体を手に入れられそうだぞ(タイトルの”チェリー2000”というのはそのアンドロイドの型番号)。
しかしそこは狂人レスターが支配する超危険地帯。
そこでサムは、腕が立つという評判の回収屋ジョンソン(メラニー・グリフィス)を案内役として雇う。さあ、一緒にゾーン7に侵入してくれ。
ということで、ここからは荒野で粗野な荒くれ集団との追跡劇やドンパチが始まる。
主人公が荒くれ集団に捕まったり、そこから脱出したり。
これ、マッドマックスの世界観そのままだねえ。ま、いいか。そんなものだろうと腹をくくって見始めたのだから。
物語の時代設定は2017年だった。もちろん近未来ということで、想像力をたくましくして未来の風景、未来の機械装置を描こうとしている。
本作が作られた1986年からすれば2017年なんて30年後の世界だったわけだから、すごい未来だったわけだ。
2024年の目で見ると、そうやって頑張った未来の部分が逆にレトロっぽくて、妙に面白い。
絵柄が面白かったのは、巨大クレーンの強力磁石で主人公たちの乗ったマスタングが宙づりにされる場面。
なんとその宙づりマスタングからジョンソンはロケットランチャーで反撃したりするのだよ。
これは豪快だねえ。
メラニー・グリフィスといえばハリソン・フォードと共演した「ワーキング・ガール」が代表作ではないだろうか。
アントニオ・バンデラスの奥さんだったこともある。
この作品の彼女は、まあ、それなり、といったところか。
若かかった頃のローレンスフィッシュバーンが出ていたらしいのだが、全く気づかなかった。
最後、2人しか乗れないヘリコプターで、アンドロイドしか愛せなかったサムが究極の選択をする。
予想通りの展開で、予想通りの結末となる。
深みはまったくありません。でも、この映画はこれで好いんだよ。