
2021年 116分 アメリカ
監督:パトリック・ヒューズ
出演:ライアン・レイノルズ、 サルマ・ハエック、 サミュエル・L・ジャクソン、 アントニオ・バンデラス
アクション・コメディ。 ★★☆
この映画は2017年の「ヒットマンズ・ボディガード」の続編とのこと。
なんでも、殺し屋キンケイド(サミュエル・L・ジャクソン)と、ひょんなことからそのボディガードとなったマイケル(ライアン・レイノルズ)のアクション・コメディものだったとか。
DVDを探したのだが見当たらず。さあ、予習なしでお話は判るだろうか?
その杞憂は霧散した。開始5分で二人の関係が諒解できて、以後はまったく問題なしだった。
今作で大活躍するのがキンケイドにべた惚れしている奥さんのソニア(サルマ・ハエック)。
彼女はマフィアに捕まった夫を救出してくれと、休暇中のマイケルを有無を言わせずに引っ張り出す。
実は優秀だったボディガードのマイケルはキャリアに傷がつき、メンタル崩壊寸前だった様子。
その状況の彼が強引なトンデモ妻ソニアに振り回されて右往左往。
期待を裏切らないコメディ的な展開なのだが、もうこれってライアン・レイノルズが「デッドプール」で確立したトンデモキャラが十二分に発揮されているのではないかい。
そして本来の主役二人そっちのけで暴れまくるのがソニアである。
彼女は周りの迷惑そっちのけで(時には主役二人の迷惑も顧みずに)、思いつくがままに暴れまくる。
メキシコ系のサルマ・ハエックはロバート・ロドリゲス監督作の常連。前からぶっ飛んではいたのだけれどね。
さて。キンケイドの救出には成功したのだが、今度はなぜか謎のサイバーテロから世界を救う役目を負わされてしまう。
えっ、なんで私たちがそんなことをする羽目に?
背景には、ギリシャが財政破綻問題をEUから助けてもらう代わりに抑圧されるという、実際の社会情勢があった。
で本作では、ギリシャの有力者がEUに対して報復しようとしていたわけだ。
その大物がアントニオ・バンデラス。迫力あるよ。
ソニアが爆発物を仕掛けた腕輪をつけられてしまったりと、ハラハラ設定もちゃんとある。
敵はクロアチアのインフラを壊滅させたハイテク兵器でテロを企てているのだよ。
モーガン・フリーマンもちょっとだけ顔を出してくる。すごい顔ぶれだな
観ている間はまったく退屈しない、保証付きの映画。
ラストのオチは、実は男性不妊症だったキンケイドのためにマイケルが二人の養子になってしまう。
えっ、なんという関係になるんだ! 次回作、(もし、あれば)どうなる?