あきりんの映画生活

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「知らないカノジョ」 (2025年) もしも二人が出会っていなければ・・・

2025年 日本 121分 
監督:三木孝浩
出演:中島健人、 milet、  桐谷健太

パラレル・ワールドもの。 ★★

 

フランス・ベルギーの合作映画「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」を原作にしているとのこと。
”原作”にしているということは、まったくのリメイクというわけではないのか?

 

リク(中島健人)とミナミ(milet)は大学時代に出会う。
リクはファンタジー小説をこつこつとノートに書き続けており、リクはギター弾き語りの歌手志望だった。
互いに一目ぼれした二人はデートを重ね、そして結婚する。
出会ってから結婚までの過程は二人の記録写真によってさくさくと進む。このあたり、気持ちよく話が展開していた。

 

8年後、歌手の道を諦めたミナミに支えられたリクはベストセラー作家となっていた。
サイン会をすれば小説のファンが押し寄せ、出版社の編集員にはちやほやされている。
それにともなってリクは尊大な態度を取るようになり、ミナミは取り残されたような空しさを感じるようになっていた。
このあたり、ミナミが本当に可哀想だった。リクは売れっ子になったのをいいことに俺様キャラになってしまっていた。

 

ところがここで逆転劇が起こるのである。ある朝、リクが目を覚ますとミナミの姿がなかった。
そして周囲の人々は流行作家だったはずのリクに素っ気ない態度を取るのである。
やがて彼は自分がなぜか文芸誌の一介の編集員になっていることが判る。
えっ? どうしてこんなことに・・・?
一方で街中には今や天才歌手として活躍するミナミのポスターや映像、楽曲があふれていた。
えっ? これはどうなっているの?

 

似たような設定もので思い出したのは、ニコラス・ケイジティア・レオーニの「天使のくれた時間」だった。
あの映画は、恋人と別れて裕福になった男がある朝目覚めると、その恋人との慎ましやかだけれども幸せな生活をしている世界にいた、というものだった。

 

さて。リクは、二人が出会ってもいないパラレル・ワールドへきていたわけだ。
何故かそのことを信じてくれる先輩(桐谷健太)の助けを借りて、リクはなんとかして元の世界へ帰ろうとする。
どこが二つの世界の分岐点だったのだろう? 何が別の世界の入り口だったのだろう?

 

ここで面白かったのは、ミナミはリクと出会わなければミュージシャンとして成功する運命だったことにリクが気づいてしまうところ。
ミナミがリクと知り合ってしまえば、彼女は売れないままで終わってしまうわけだ。
さあ、どうする?
彼女のことを思えば、これは考えてしまう選択だな。

 

といった筋書きだったのだが、期待していたものとは大きく違った。残念。
もっと幻想的な設定の恋愛ものかと思っていたのだが、単なるパラレル・ワールドものだった。
同じ監督の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」的なものを期待していたのだがなあ。
あの映画は甘酸っぱくて好かったのだがなあ。

 

この映画はどうも全体にぎすぎすした感じが残っていて、甘くなりきれていなかった。
(個人的にはヒロインが好みでなかったところも残念ポイントだった。たしかに歌は上手かったのだが。)

 

誰だ、恋愛ものを楽しむには歳を取りすぎたんだよ、といっている奴は?