あきりんの映画生活

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「待ち伏せ」 (1970年)  五大スターのそろい踏み

1970年 117分 日本 
監督:稲垣浩
出演:三船敏郎、 勝新太郎 、中村錦之助、 石原裕次郎、 浅丘ルリ子

時代劇。 ★★

 

舞台はある峠にある一軒の茶屋。物語はその茶屋だけで展開される。
その茶屋は老人とその孫娘の二人で切り盛りしていたのだが、そこに訳ありな人物が次々に集まってくる。

 

まずは金で雇われた浪人(三船敏郎)が、ひょんなことでDV亭主から救ってやった女(浅丘ルリ子)と一緒にやって来る。
渡世人石原裕次郎)もふらりとやって来る。
そして盗人を捕らえて連行中の小役人(中村錦之助)もやって来る。
実はこの茶屋の離れには強面の医者崩れ(勝新太郎)も隠れていた。

 

すごい顔ぶれである。映画スターという言葉が生きていた時代の勢揃いそろい踏みである。
どういう経緯でこれだけのスターを集めての映画になったのだろうか。

 

やがて茶店には怪しげな侍の一行がやって来る。
実は軍資金を運ぶ隊列がこの峠にやってくるのだ。怪しげな一行はその隊列を襲って大金をせしめようと企んでいる。
隊列が茶店で一休みする時を狙うための大筒も丘の上に備えられているのだ。
おいおい、おれらはみんなその巻き添えか。

 

三船敏郎の役柄は、もう「用心棒」、「椿三十郎」とまったく同じである。
あの映画の主人公が旅をしてきてこの峠の茶屋にやって来たと考えても違和感はない。
あまりにもヒットした役柄を見つけてしまうと、そこから抜けだすのは大変なのだろうな。
もちろん強~い用心棒だから、頼りになるのだよ。

 

それにひきかえ情けなかったのは小役人役の中村錦之助
役人であることを鼻にかけて威張っている割には小心者で、見ていて苛々するような鼻持ちならない役。
中村錦之助がよく演じたなあ。何か引き受けなくてはならない事情でもあった?

 

茶店の孫娘役の北川(喜多川)美佳はのちに三船敏郎と愛人関係になっている。
要するにタレントの三船美佳の母親である。へぇ~。
この映画の頃はどうだったのだろう(余計なお世話だな 汗)。

 

石原裕次郎は出番が少なかった。
いなせな渡世人という感じで格好良く決めてはいるのだが、正直なところ、出ていなくてもあまり影響のないような役どころだった。勿体ない。

 

三船敏郎と並んで存在感があったのは勝新太郎
なんと医者崩れとは世間を欺く姿で、実は御用金狙いの一行の親玉が彼だったのだ。
もう根っからの悪。
座頭市とか兵隊ヤクザとか、こういう無頼の徒がよく似合う俳優だったのだとあらためて思う。

 

そしてそして、浅丘ルリ子のきれいだったこと!
この映画の時は30歳で、このときまでにすでに100本以上の映画に出ていた。超売れっ子だったわけだ。
そりゃこれだけ華があれば、どの監督だって撮ってみたいと思うよな。

 

というような豪華出演陣なのだが、映画そのものは平凡なものだった。
脚本が駄目だったのだろう。物語が散漫で、冗長。緊張感に欠けていた。
もしこの映画を観るのであれば、目的は豪華顔ぶれを楽しみたいということですよ。