あきりんの映画生活

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「白い花びら」 (1998年) かなりドラマチックなアキ・カウリスマキ監督作品

1998年 78分 フィンランド 
監督:アキ・カウリスマキ
出演:カティ・オウティネン

モノクロのサイレント映画。 ★★☆

 

1998年製作のモノクロ映画で、なんと音楽だけの無声映画
セリフは画面の文字表示であり、かつての活動映画弁士のような役割の文字解説も入る。

 

ユハとマルヤは、キャベツを作りながら田舎で平凡だが幸せな生活をしていた。
そこへ派手なスポーツカーに乗った都会の初老男シェメイッカが通りかかる。
故障したシェメイッカの車を、お人好しのユハは親切に修理してやったりする。
ところがシェメイッカはマルヤに目をつけたのだ。

 

シェメイッカは再び訪れてきて、マルヤを強く誘惑する。
君は美しい、こんな田舎にいるべきじゃあない。もっと君にふさわしい華やかな場所に連れていってあげよう。さあ、私と一緒に来るんだ。
マルヤも彼の甘言にのって駆け落ちをしてしまう。おいおい、大丈夫か?

 

(どうでもいいこと)
正直なところ、カウリスマキの映画だから私の基準からすればそんなに美人女優が出てるはずがない(汗)。
でも、マルヤは美人という設定なのだな(笑)。

 

都会に出たマルヤはどうなったのか?
彼女はシェメイッカにいいように騙されていたのである。夜の商売の女として働かさせられ、おまけに彼の子どもも身ごもってしまうのだ。
なんということだ・・・。

 

一年後、研いだ斧を袋に入れてマルヤを探しに都会にやってきたユハ。
彼はシュメイッカを斧で殺し、彼自身もシュメイッカの銃弾に撃たれてしまう。
息絶える前にユハは、シェメイッカとの間に生まれた赤子を抱くマルヤに優しい視線を向けるのだ。

 

原題は「ユハ」と単純に夫の名前になっている。
妻に裏切られた夫の、復讐と赦しの物語なのだろう。
カウリスマキ監督にしてはかなり世俗的な物語設定だが、それでもどこか緩んだような雰囲気は(褒めています)彼独特のものだった。

 

最後、ユハは自分を裏切ったマルヤを許し、憎い男とマルヤの間に生れた赤子の命を彼女に託す。
マルヤもその赦しを受け止めていく。


78分という短めの映画で、DVDには「コントラクト・キラー」と本作の2本が収められていました。

悲劇なのだが、ほのかな安らぎ感を漂わせて映画は終わっていきました。