あきりんの映画生活

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「プロフェッショナル」 (2024年) 初老の(哀愁の)殺し屋の闘い

2024年 106分 アイルランド 
監督:ロバート・ロレンツ
出演:リーアム・ニーソン、 ケリー・コンドン

渋いアクションもの。 ★★★

 

邦題が誠によくない。これでは派手なアクションものかと思われてしまうではないか。
この映画はそんなものではない。
たしかに”暗殺者”を主人公にしたアクションものではあるのだが、荒涼としたアイルランド風景の中での、もっとしっとりとしたものなのだ。
原題は「聖者と罪人の島で」とでもいったところか。

 

舞台は1970年代の北アイルランド
長く殺し屋をしてきたフィンバー(リーアム・ニーソン)は引退を決め、正体を隠して静かに暮らしていた。
しかし、ある日、首都ベルファストでテロ事件を起こしたアイルランド共和軍IRA)の爆薬テロリストたちが逃げ込んでくる。
しかも、彼らのひとりが地元の少女を虐待していた。

 

おのれ、なんと酷いことをするんだ! フィンバーは少女を助けるために制裁を下すのだが、それはテロリストたちの女性リーダー(ケリー・コンドン)の弟だったのだ。
彼女も怒り狂う、おのれ、弟の仇を取るわよ。

 

こうしてテロリスト・グループとフィンバーの戦いが始まる。
どちらも周りの人々には正体を知られたくないので、その戦いは抑制されたものなのだが、その隠れた場所での戦いの緊張感は半端ではない。
フィンバーが正体を隠して親しくつきあっていた保安官が言う、お前、本当は何者なのだ?

 

海に面したアイルランドの田舎風景が美しい。
あのアイルランド紛争を背景にした「イニシェリン島の精霊」でも魅せられた荒涼とした、しかしどこか懐かしさを感じさせる風景である。
そういえば、ケリー・コンドンはあの映画にも出ていたのだった。

 

初老となったリーアム・ニーソンはさすがに身体のキレは鈍くなっている。
しかしそこが主人公にそこはかとない侘しさをあたえ、それゆえの主人公の決意のようなものを感じさせていた。
年齢相当の役作りで上手くいっていた。
(そういえば、リーアム・ニーソン北アイルランド出身だったはず。)

 

フィンバーの若い同業者(殺し屋)ケビンがいる。フィンバーに敬意を抱いていて、助けてくれる。
この若い殺し屋ケビンが好い働きをしていて。物語のアクセントにもなっていた。
彼は、金を貯めたらアメリカに行ってレコードを出すのが夢なんだ、と語る(もうこのあたりで死亡フラグは立っていたなあ 苦笑)。

 

クライマックスはフィンバーも行きつけだった酒場での対決。
爆薬も持ち込まれて、この最後だけは派手なアクション場面となっていた。
お金を持たせて旅立たせたはずだったケビンも助けに戻ってくる。そして・・・。

 

邦題とポスター写真に騙されてはいけません。
この映画は初老殺し屋の、どこか哀愁も漂う地味目なものです。
そこがかえって好かったりします。