あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「エレジー」 (2008年)

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2008年 アメリカ 112分
監督:イザベル・コイシュ
出演:ベン・キングスレー、 ペネロペ・クルス、 デニス・ホッパー

大人の愛の物語。 ★★★★

初老の大学教授デヴィッド(ベン・キングスレー)は、自由で気ままな恋愛をくり返して生きてきた。
そんな彼が30歳も年下の教え子コンスエラ(ペネロペ・クルス)に、年甲斐もなく本気で惹かれてしまう。

この作品、コンスエラが可哀想すぎた。
美しく若い彼女が、なぜあんな初老のデヴィッドに心を許したのか(たしかに年の割には格好良いのだが)、あんな絵画をダシにした誘いにのっていくのか、そのあたりがどうも納得できない。
あんなデヴィッドに心を許したら不幸になるだけだよ。

デヴィッドもこれまでの軽い恋愛ゲームとは違って本気で心がゆれている。
だから、はじめて年老いた自分を自覚してしまう。
若いコンスエラに嫉妬してしまう。
そして彼女との愛を続けるのには障害となる自分の老いを恐れる(原作はフィリップ・ロスの「死んでいく生きもの」という短編小説)。

デヴィッドが自分の老いを恐れ、コンスエラとの仲を深めることを躊躇したために二人は破局する。
しかし、いつまでもコンスエラのことを想っていたデヴィッドのもとへ、2年後のある夜、コンスエラから連絡が入るのだ。
それは悲しい物語を秘めた再会だったのだ。

最後近く、コンスエラがある決断の前にデヴィッドに”美しい自分”の写真を撮らせるところが、切なくて、切なくて。
そして彼女がデヴィッドにある問いかけをするのだが、その問いかけが、切なくて、切なくて。
その写真に写るコンスェラのなんと悲しいことか。
人生は、かくもタイトル通り、悲劇に満ちているものなのか。

コンスエラの前で我を忘れてとまどうデヴィッドを抱擁する彼女は、まるで我が子を慈しむ母親のようであった。
そんなコンスエラの姿が、わずかに救いであった。

デヴィッドよ、彼女を幸せにしてやれなかったお前は大馬鹿者だ。