1993年 アメリカ 122分
監督:ピーター・ワイアー
出演:ジェフ・ブリッジス、 イザベラ・ロッセリーニ、 ロージー・ペレス
生と死の人間ドラマ。 ★☆
多数の死者を出した飛行機事故でマックス(ジェフ・ブリッジス)は生き残る。そればかりか、大勢の人を救出さえしたのだ。それ以来マックスは死を恐れない(フィアレス)の状態になった。
人が死以上に恐れるものは、ほとんどないだろう。
だから死を恐れなくなったマックスには(高速道路の無謀な横断を試みたりもするのだが、やはりマックスは死なない)、この世の中に恐れるものがなくなってしまったのだ。
恐れがない生とはなんなのだろうか?
真の意味で死を意識した人間が、生とは何かに気づく、それが主軸になっている。
一方で映画は、愛する人を失ってなお自分が生きていかなければならない人の生を見つめている。
息子をその事故でなくしたカーラ(ロージー・ペレス)は心的外傷に陥るのだが、彼女にマックスは救済の道を開く。
(この役を演じたロージー・ペレスは、ちょっとハル・ベリーを思わせて好演だった。)
しかし、マックス自身はあまり救われていないようなのだ。死がなければ、生もまた意味を持たないかのようだ。
この映画はそういうことを言いたかった? たぶん違うんだろうなあ。
そんなことで、残念だが、私には伝わってくるものがなかった。
おそらく良い映画なのだろうと思う。それだけの狙いも、語りかけるものも持っている映画なのだろうと思う。
そんなことで、これは私の個人的な評価です。あてにしないで下さい。
(余談)
奥さん役のイザベラ・ロッセリーニは、あのイングリッド・バーグマンの娘さんだそうです。