あきりんの映画生活

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ワン、ツー、スリー/ラブハント作戦 (1961年)

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1961年 アメリカ 108分
監督:ビリー・ワイルダー
出演:ジェームズ・ギャグニー、 パメラ・ティフィン

ドタバタ・コメディ。 ★★☆

ベルリンが東西に分断されていて、アメリカとソ連が冷戦状態だったころが舞台。
コカ・コーラ(資本主義の象徴ですね)社長のおてんば令嬢が観光旅行にベルリンにやってくる。そのお守りを頼まれたのがベルリン支店長(ジェームズ・ギャグニー)だったのだが、監視の目を盗んで彼女は東側のフルシチョフ崇拝青年と結婚してしまうといった、ドタバタ・コメディ。

当時の社会情勢を知らないと、この映画のおかしさは充分に伝わらないかもしれない。
それにしても、当時のソ連東ドイツの人が観たら、絶対に気分を害するよなあと心配してしまうぐらいに、茶かしている。
ま、返す刀でアメリカの資本主義もおちょくっているわけだけれど。

社長令嬢の勝手な振る舞いに振り回される支店長役のジェームズ・ギャグニーという俳優を初めてみたが、いやあ、すごい人だな。
精力全開、パワー全開、最初から最後までこの人の演技で押しまくっている。

とにかく映画全体の勢いがすごい。
全編に流れる音楽は、ワーグナーの「ワルキューレ」と、ハチャトゥリアンの「剣の舞い」。これをみても、いかに勢いで押しているかが分かるというもの。
コカ・コーラを前面に押し出しているのにも感心した。業務提携でもしたんだろうか。
それなのに最後にペプシ・コーラのオチがあって、これには笑ってしまった。

退屈する暇は全くなし。
快適なテンポでストーリーはすすみ、映画は娯楽なんだと思わせてくれる。さすがはビリー・ワイルダー監督だけのことはある。

わが国で言えば、吉本新喜劇が好きな人なら受けるんじゃないでしょうか。