監督:ジョニー・トー
出演:金城武、 ジジ・リョン
典型的すれ違いラブ・コメ。 ★★
子供時代の初恋の相手と13年ぶりに再会した金城武とジジ・リョン。電話番号を交換したのだが、書きとめた紙が大雨で濡れてしまい、読み取れなくなってしまう。
二人は実はアパートの部屋が隣同士に住んでいるのだが、そのことに気づかない。会いたいのに、いつまでも会えない・・・。
もうアホらしくなるぐらいに定番のラブ・コメ(別にけなしているわけではありません)。
お互いに好きなのに運命のいたずらで出会えない。観ている方はやきもきする。もう定番。
二人が最後には出会えるだろうことは、映画を観ている人は皆わかっている。
それまでのやきもきが大きくつのっていればいるほど、最後は感動(?)の嵐となるわけだ。
ただし、この映画では、その最後の感動の場面まで、そんなアホな、ということだったが・・・(決してけなしているわけではありません)。
隣同士の部屋にそれぞれの出前をする食堂の娘は、二人がそれぞれ探している相手だと知るのだが、金城武に恋した彼女は、二人が出会うのをかえって邪魔しようとする。
この食堂の娘が、小意地悪なのだけれども、女の子らしい単純な可愛らしさもあって、スパイスになっていた。
ジジ・リョンのほうにも片思いする医者が登場するのだが、こちらはまったくウザイ奴だった。
気楽に楽しめばよい映画。
しかし、「エグザイル/絆」などのノワールものでは独自の美学を追究するジョニー・トー監督なのに、ラブ・コメになると、もうひとつしゃんとしない感じがするのはどうしてだろう?
この映画をハリウッド風にスマートに(澄まして)作ると「セレンディピティ」になる、のか?