あきりんの映画生活

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「インセプション」 (2010年)

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2010年 アメリカ 148分
監督:クリストファー・ノーラン
出演:レオナルド・ディカプリオ、 渡辺謙、 マリオン・コティヤール

夢世界での戦い。 ★★★★

企業スパイのコブ(レオンバルド・ディカプリオ)は、人の夢に入り込むことでアイディアを盗み取る。 そんな彼に、強大な権力を持つサイトー(渡辺謙)が依頼してきた仕事とは、ライバル会社の社長息子に会社を解体するという考えを植えつける(インセプション)ことだった。

他人の夢世界に入り込み、その他人の考えていることを知る、というのは、ただ他人の頭の中の世界を見てくればいいのだから、割と簡単にできそう。
しかし、他人の夢世界に入り込み、その本人に気づかれないように考えをコントロールするということになると、確かにこれは難しそう。
他人に操作されているということを気づかれずに、意識を操作させなければならない。
さあ、どうするかなあ。

舞台が夢世界だから、その映像は想像力のかぎりで魅せてくれる。
巨大な街が直角に折れ曲がる、そして折りたたまれる。あるいは、車での追跡劇のど真ん中に列車が爆走してきたりする。
ドアを開ければ、全く別の世界がそこからは広がっている。うん、好いねえ。

しかし、夢世界でのルールがきちんと説明されていないので、その世界へ入り込んだときの面白さが伝わってきにくかった。
それに、それぞれの夢世界がまったく異質で、何の関連も持っていないところが不満の残るところ。
いろいろな空想世界を創りたかったのだろうが、とりとめのない感じになってしまった。どこかでつながりを持たせて欲しかった。

雪山でのアクションなんて007を連想させるだけだったぞ。もう少し現実離れした世界を見せて欲しかった。
あそこは3層目の、かなり深い無意識世界なのだし。
それに比べて、4層目の、海岸と崩れ落ちていく巨大ビル群は風景は好みの映像だった。

全体的に、それぞれの階層世界での目的がよくわからなかった。
その階層へ降りていって何を一生懸命頑張っているのかがわかりにくかった。
たとえば、4階層まで降りたのは何をするのが目的だったのだ? 私の理解力が不足しているのだろうなあ。

素朴な疑問としては・・・、飛行機会社を簡単に買い取り、国家の犯罪履歴まで簡単に操作できる力を持つサイトーなら、あのターゲットの会社を乗っ取ることぐらい簡単にできたのではないかな?
こんな面倒くさいインセプションをしなくても(笑)。

夢世界と現実世界と、本人が意識しないのであれば、どちらで生きていても意味は同じなのだろうか。
無間地獄に落ちたら、そりゃあ辛いだろうな。年老いたサイトーはあれからどうなったんだろうね?
最後の場面、回っているコマは止まるんだろうね?

ああ、そうそう、マイケル・ケインが出ていたのはうれしかったな。