2000年 アメリカ 106分
監督:アントニー・ホフマン
出演:キャリー・アン・モス、 バル・キルマー
過酷な火星でのサバイバルSF。 ★★
科学者グループを乗せて火星へ向かう探査船から、物語ははじまる。
地球からの移住計画がすすんでいる火星に、藻を繁殖させて酸素を作ろうとしていたのだが、そのデータ送信が途絶えたので調査に出かけていくというわけだ(このあたりの事情は、冒頭の説明であっさりと了解させてくれる)。
女性船長に「マトリックス」のキャリー・アン・モス。
彼女のきりっとした雰囲気は、いかにも科学者という感じでよく似合っている。
大学の研究室にいてもおかしくない。
乗組員の一人にバル・キルマー。
この人はやたら唇が厚くて、あまり知性的には見えないんだがなあ。
そのほかにも何人かの科学者がいて、それぞれ何かのスペシャリストらしいのだが、どうも役割がはっきり判らなかった。
ま、物語の展開に彼らの技術が関係してくるということもなかったので、そのあたりもあっさりと。
火星に近づいた時点で、太陽フレアの影響で放射能漏れのダメージを受けてしまう。
そこで女性船長一人を船に残して、キルマーらは火星へ降り立つこととなる(この判断もどういう理屈でそうなったのかが、よく判らん)。
しかし、酸素の量には限りがあり、それを使い果たしたときには死が待っているという状況。
意外なことに火星には・・・という展開が待っているのだが、全体としてはとても地味な映画。
死が迫ってきても、誰もパニックに陥るということもなく、淡々と運命を受け入れようとする。
あまりドラマチックな盛り上がりが、・・・ない。
変な虫が襲ってきたりとか、ロボットが軍事モードになってしまって襲ってきてりとか、ちょっとしたアクションらしいものも、あるにはある。
だが、それでもほとんど盛り上がることは、・・・ない。
派手な感じは抑えてきちんと作ろうとしたのかもしれないが、正直なところ、退屈気味。
火星を扱った映画には「ミッション・トゥ・マース」という悪名高いのがあったが、どちらもどちら、かな。