監督:リドリー・スコット
出演:シガニー・ウィーヴァー、 ジョン・ハート、 イアン・ホルム
SFホラーの傑作。 ★★★
基本的にホラー映画は恐くて観ることができないのだが、あまりにも有名なこの作品は観ておこうかと(苦笑)。
結果、ホラーと言っても、あまりに荒唐無稽で、しかもエイリアンの造形が素晴らしいので、よい意味でまったく恐いことはなかった。
たしかに名作だ。
宇宙船の外観や内部の造形の美しさにもみとれる。これが30年以上前の作品とは。
この映画のさらに10年前の「2001年宇宙の旅」の宇宙船内部の様子も、観たときにはモダンだなあと思ったものだったが、やはり10年分の時間の流れがあって、格段の差がある。
SF的なリアリティがある。
未知の惑星に降り立ったばかりにエイリアンが侵入してしまった宇宙船。
宇宙船という閉ざされた空間で、倒すことがほとんど不可能なエイリアンに襲われて、一人ずつ生存者が減っていく。
ホラー映画の王道だなあ。
エイリアンの造形はすさまじい。
顔に張りついて、身体の一部を体内に侵入させて卵を産み付けているという発想がすごい。
傑作シーンとされているお腹を破ってエイリアンが生まれてくるところも、すごい。
さらに、エイリアンの体液が強酸で、何でも腐食させてしまうところも怖ろしい。
こんなエイリアンをどうやって倒したらいいんだ?
ヒロインのシガーニー・ウィーバーが一人で大活躍をする。
このとき30歳(あの「アバター」のときは還暦ぐらいだったはず)。とにかく船内を走りまわって、知恵を絞って、エイリアンと対峙する。
強い女性の象徴のようで、格好良い。
映画の最後、エイリアンをやっつけて、やっと地球へ帰る長い船旅につく。
これに懲りて、”あなたの悲鳴が聞こえない宇宙”へ二度と行かなければ、「2」が作られることもなかったんですが・・・(笑)。