2010年 アメリカ
監督:ロバート・ロドリゲス/イーサン・マニキス
出演:ダニー・トレホ、 ミシェル・ロドリゲス、 ジェシカ・アルバ
スティーブン・セガール、 ロバート・デ・ニーロ、 リンジー・ローハン
バイオレンス・アクション。 ★★★★
究極のB級映画をめざして作られたであろうこの作品は、その期待に充分に応えてくれる。
メキシコの不法移民問題などを背景に描いているあたりは、それなりに重厚感もあるのだが、筋立てはまあ二の次。
復讐に燃える男、弱きを助ける正義の男、まあそんな感じで悪い奴(ロバート・デ・ニーロなんか、ね)をバンバンとやっつける。
理屈無用! ツッコミ排除! ど派手歓迎! エログロ満載!
この作品の成功要因は、なんといっても主役のマチェーテ(”山刀”という意味があるらしい)にダニー・トレホを起用したところ。
爬虫類を思わせる肌合い、どうみたってイケメンにはほど遠い顔つき。顔を見ただけでお近づきにはなりたくないと思ってしまう(笑)。
そんな凶暴な野生を発散させて、ダニー・トレホが山刀をぶん回して暴れまくる。それに、なぜか美女にもてまくる。
次第に、その醜男がヒーローに見えてくるところが不思議。
いつの間にか、もっとやっつけろ!と応援している。
「アバター」での勇敢な女兵士役で好感度抜群だったミシェル・ロドリゲス。彼女もまた良い。
途中で退場かと思いきや、説明無用で復活!
意味もなく片眼眼帯、意味もなくブラにショート・パンツ。そして大型マシンガンをぶっ放す。
格好いいねえ。またまた好感度アップ。
あのリンジー・ローハンも負けてはいない。
これでもかのサービス・ショットの次は、なんと意味もなく尼僧姿のコスプレで大型マシンガンをぶっ放す。これもいいねえ。
それにしても、なんで尼さんなんだ?
かたやジェシカ・アルバ。やはり可愛さでは群を抜いている。
本人のイメージのせいか、先の二人に比べれば温和しい上品な役柄。
しかし、ジェシカのまさかのあの場面、まさか首から下はCGなんてことはなかったのだろうなあ。
忘れてはならないのが敵の大ボス、スティーブン・セガール。
なんでもスタローンからのあの大集結映画「エクスペンダブルス」への出演依頼を断ってこちらの映画に出たとのこと。
それだけあって、気合いも入りまくり。すごい存在感。
最後近く、日本刀を振りまわしてのダニー・トレホとの対決場面など、自分が主役の「沈黙シリーズ」よりもよほど印象的だったぞ。
「シン・シティ」では全く引いてしまったロドリゲス監督だったが、この映画は楽しめた。
もちろんそれなりに首はとぶわ、血は吹き出るわ、手に釘を打ちつけるわ、まあ、いろいろとあります。
あらかじめそれは覚悟しておきましょう。