2010年 アメリカ 117分
監督:マシュー・ボーン
出演:アーロン・ジョンソン、 クロエ・グレース・モレッツ、 ニコラス・ケイジ
スーパー・ヒーローもの? ★★
この映画の眼目は、主人公の少年が全くの平凡な高校生であるところ。
というか、どちらかといえばヘタレ。まったく情けない主人公。
その彼がスーパー・ヒーローの真似事をはじめるというところがユニーク。
アメコミ好きな高校生デイヴ(アーロン・ジョンソン)は、通販で買ったコスチュームを着て(ちょっとサムイなあ)、ヒーロー“キック・アス”として意気揚々として街に出かける。
超弱いヒーローだったのだが、ひょんなことからインターネットで有名になってしまい、本人も大得意(バカだねえ)。
そんな彼を、本物のマフィアが勘違いから抹殺しようとし始める。
さあ、大変だ。遊び事じゃなくなってしまったぞ。
すると、そこになんと本当に強いヒーロー(ヒロイン)親娘があらわれてくる。おやおや。
この娘、ヒット・ガール(クロエ・グレース・モレッツ)は未だ11歳なのに長刀を振りまわしては、本当にぐっさぐっさとマフィアを殺してしまう。
おいおい、こんな子どもにそんなことをさせていいんかい?
ディズニー映画になりそこねて、ご家庭向きでない理由は、ひとえにこのグロい殺人場面にある。
こんな幼い子どもにこんなことをさせて、父親の幼児教育が間違っているぞ。教育委員会が文句をつけに来るんじゃないかい?
父親のビッグ・ダディ役が、またまた出ました!ニコラス・ケイジ。
ケイジって、よくよくアメコミが好きなんだねえ。
レンタル屋さんの隣の棚には、ケイジの「デビル・クエスト」という、いかにもB級らしい作品が置いてあったなあ(苦笑)。
ばったばったと破天荒なアクションが続き、危機に陥ったヒーロー、ヒロインたちもそれを切り抜けて、めでたしめでたし。
それにしても、ヒット・ガールはこれからどうやって生きていくのだろう?
あんなに人を殺してしまって、性格はとても歪んだ奇妙なものになってしまっていると思うのだが。
普通の女の子にはなれないだろうなあ。
あ、そんな真面目なことを考えながら観る映画ではないか・・・。
私が無心になれなかったために、少し低い評価になってしまいました。