監督:ジョージ・C・ウルフ
出演:リチャード・ギア、 ダイアン・レイン
熟年の恋物語。 ★★★
この主役二人の顔合わせで、この映画タイトルと来れば、もう内容の雰囲気は想像がつく。
たとえばケビン・コスナーの「メッセージ・イン・ナ・ボトル」とかのライン。
もう、予想通り。そのまま。それを楽しむ映画。
ま、言ってみればお約束ごと通りの「水戸黄門」を見るようなものです。
浮気をした夫と別れて暮らしているエイドリアン(ダイアン・レイン)は、女友達が経営している海辺のホテルの留守をあずかる。
そこへ、麻酔事故で患者を死なせてしまった高名な医師ポール(リチャード・ギア)がやってくる。
嵐が近づいていてほかには誰もいないホテルでそんな二人が出逢えば、あとは筋書き通り(笑)。
それぞれに別れた連れあいがいて、子供もいる。
そんな大人のための恋物語。大人の夢見るおとぎ話といったところか。
舞台になった海辺に建つホテルがすばらしい。
床下を波が洗っていて、外階段が至るところにあって、各階に海に面したベランダがある。
冒頭で空から撮ったホテルの全景が映るのだが、そりゃこんなホテルがあったら泊まってみたい。
雰囲気は最高。(ただし、その分だけ、たしかに嵐は怖い(笑))
ダイアン・レインは熟年の甘い話が多い。
アラフォーをとっくに過ぎた女性の恋物語を、嫌みがなく演じられる女優さんだと思う。
一方のリチャード・ギアはいつもお金持ちの役であるよなあ。今回も高そうなスポーツ・カーを乗り回している。格好いい。
医者の役が多いような気がするのは、気のせい?
新しくはじまった恋のおかげで二人はそれぞれに新しい人生に踏みだす。
エイドリアンもポールも仲がこじれていた娘や息子と好い関係を復活させる。
しかし、”最後の”初恋なので、それなりの展開が待っている。
このベタさ加減が楽しめる人には、充分に満足してもらえる出来です。
私は自分でも意外に思うぐらいに、この手のものは好きなんだなあ(苦笑)。