あきりんの映画生活

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「ニューオーリンズ・トライアル」 (2003年)

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2003年 アメリカ 128分
監督:ゲイリー・フレター
出演:ジョン・キューザック、 ジーン・ハックマン、 ダスティン・ホフマン、 レイチェル・ワイズ

陪審員裁判もの。 ★★★☆

我が国でも裁判員制度がはじまっているが、アメリカの陪審員の選出方法は日本とは大きく異なっている。
向こうでは原告側、被告側がそれぞれ陪審員の人選に意見、希望を言えるようなのだ。
そこでいかに自分側に有利な判断をしてくれそうな陪審員を選ぶかが大きなポイントとなる。
陪審コンサルタントという耳慣れない職業があるはずだ。

ニューオーリンズの証券会社で銃乱射事件が発生する。多数の死傷者をだした犯人は自殺してしまう。
この事件の遺族が人の使用した銃の製造メーカーを相手に民事訴訟を起こす。そのために雇ったのはベテラン弁護士ローア(ダスティン・ホフマン)。
訴えられた会社はなんとしてでも裁判に負けるわけにはいかない。そこで遣り手の陪審コンサルタント、フィッチ(ジーン・ハックマン)を雇い入れる。

この二人の顔合わせがすごい。
片や正義漢風の弁護士、もう一方は海千山千の策士。
どちらも自分側の目的のためなら姑息な駆け引きだっても厭わないような真剣さ、胡散臭さがある。
特にハックマンのふてぶてしい悪役(なんだろうなあ)ぶりが素晴らしかった。黒いコートにリムジンであらわれたら、そりゃあ、あんた、悪人だろ、となるわなあ。
この二人の前ではジョン・キューザックなんてまだまだ青二才の小者(笑)。

陪審員の一人に選ばれたそのキューザック、彼が謎の人物。
何かの目的のためにまんまと陪審員になったようなのだが、何を画策しているのか、いったいどちらの味方なのか、判らない。
キューザックといっしょに陰で暗躍するのがレイチェル・ワイズ
う~ん、二人して何を企んでいる?

ついには、原告、被告の両方に、陪審員の票を売ってやる、という怪文書が届いたりする。
これはどうなるんだ?
いったい誰が主人公なのか、誰に肩入れして観たらいいのか?

というわけで、原作も「ペリカン文書」などでおなじみのジョン・グリシャムだし、きっちりと楽しませてくれます。
裁判ものと言っても、「十二人の怒れる男」や「評決」などとはちょっと異なった面白さでした。
(最後が少し腰砕けだった、かな?)