2012年 アメリカ 130分
監督:ピーター・バーグ
出演:テーラー・キッチュ、 リーアム・ニーソン、 浅野忠信
エイリアンとの戦い、海戦版。 ★★☆
各国の海軍が軍事演習をしていたハワイ沖に、エイリアンの侵略部隊がやってきたぞ。
このエイリアンが好戦的。問答無用。さあ、戦いだ!
というわけで、壮絶な戦いが始まるというもの。
単純に楽しめる作品。
なにしろ相手はエイリアンだから、小難しい倫理観(や政治観)に縛られることもなくドンパチ出来る(笑)。
物語を楽しむために、いくつかのルールがある(ゲームのようで、男の子はこういうのが好きなんだよね)。
まず、エイリアンは電磁波のようなものでバリアを張ってしまっている。
そのバリアの中に閉じこめられたのはオアフ島をはじめとしたハワイ諸島と、日米の3隻の艦船だけ。
だから、この兵力で相手と闘わなければならない。これが第一のルール。
(以下の4行は、ちょっとネタバレ)
ま、最後にもう一隻、タイトルともなっている”バトルシップ”が登場してくるのだが・・・。
アメリカの選挙などでは大いなる影響力を持っている退役軍人の会が喜びそうな展開。
そのお助け船の一隻、まるで”戦艦大和”変じて”戦艦ヤマト”になるようなもの(笑)。
もちろん、旧式戦艦が空を飛んだり、波動砲を撃ったりということはしませんが。
ルールの第二は、エイリアンも鋼鉄製のようで、地球の火薬類で破壊されるということ。
これは重要な大前提。
このルールが成立していないと、地球は滅亡してしまうから、ね。
第三に、エイリアンの火器の照準は正確無比でしかもその破壊力が尋常ではないということ。
だから、狙われてしまったら相手にあっという間にやられてしまう。
いかに敵に狙われないようにしてこちらが相手を攻撃できるか。ここも大きな見せ場につながるわけだ。
エイリアン側の造形はトゲトゲしていて、トランスフォーマーを思い出させる。
ガシャンガシャンと変形もして、これ好き者にはたまらない造型となっている。
よく出来ているなあ。
ひと言で感想を言うならば、繊細さは全くない映画。とても大味。
アメリカ製の赤身の大きなステーキを、さあ食え、と言われているようなもの。
細かい味付け、霜降りのような微妙な舌触り、そんなものは要ねえ、とにかくステーキがでかけりゃいいだろ、といった感じ。
それにノッテしまえば充分に楽しめる。
さて、次はロスアンゼルスあたりにやってきたエイリアンとの攻防戦を観るかな。
しかし、それにしても、先遣部隊の5隻のエイリアンだけであれだけ苦戦したとなると、いつの日にか本隊がやってきたときに、地球は勝てるのだろうか?
本当に心配だ。