2011年 アメリカ
監督:J.J.エイブラムス
出演:ジョエル・コートニー、 エル・ファニンングス
SFアドベンチャー。 ★★☆
少年達を主人公にしたSFアドベンチャーとくれば、思い出すのは「ET」である。
好奇心がいっぱいで、それでいて純真無垢な少年少女が、”友好的なエイリアン”との邂逅をはたしていた。
さて、この作品で少年達が邂逅するのは?
真夜中に8ミリカメラで自主映画を撮影していた少年達は、偶然に列車事故を目撃してしまう。
その事故をまるで陰蔽するかのように大がかりな軍隊が出動してくる。
ものものしくて、なにか不気味な雰囲気。
実は、事故で放り出された少年達の8ミリカメラにはあるものが映っていたのだ。
(以下、ネタバレバレです)
エイリアンがあらわれるまでの盛り上げ方は、「未知との遭遇」を彷彿とさせる。
あの映画を観た人なら、ああ、この場面はあそこの場面へのオマージュだな、と思う箇所がいくつかある。
それはそれで楽しい。
そして肝心の物語の終わり方は、それこそ「ET」である。
街中のいろいろなものがなくなってしまう、それらが集められて奇妙なものが作られている、それは実は・・・。
親子の確執や、幼い恋物語りや、不気味な巨大権力の恐ろしさや、と、いろいろな展開で退屈はしない。
しないのだけれども、みんなどこかで見たような気がしてしまう。
オマージュだから仕方がないと言ってしまえばそれまでだが、どうもそのあたりには不満が残る。
そんなわけで、子ども達に安心して観せれらる映画になっているのはさすがだったが、物足りなさが残る。
「ET」が作られた頃ならいざ知らず、今さら作った映画としては、ちょっと毒気がなさ過ぎた。
エンドロールのときに少年達が撮ったゾンビ映画が”上映”されていたのは良かった。
いろいろと脚本も変えて苦労して撮った8ミリ映画だったものねえ。