1967年 日本 100分
監督:工藤栄一
出演:夏八木勲、 大友柳太朗、 西村晃、 佐藤慶
モノクロのチャンバラ映画。 ★★☆
三池監督の「十三人の刺客」のオリジナル(=同じ工藤栄一監督作)と勘違いしたまま見はじめた。
それぐらい、おおきな筋立てはよく似ている。
赤穂浪士風の動機付けにはなっているのだが、とにかく、悪大名の殿様(これが将軍の弟という設定。ここも似ている。)を、結集した11人の侍が討とうとする。
11人のリーダーが夏八木勲。
11人のなかには、時代劇ではおなじみの里見浩太朗や、後から仲間に加わる西村晃などもいる。夏八木の妻役が宮園順子。
おや、のちの水戸黄門のご一行様ではないか(笑)。
「十三人の刺客」では、待ち伏せをする宿場町に大がかりな仕掛けを作って準備をする、というのが見せ場につながっていた。
この作品でも待ち伏せをする山の中の街道で、木が倒れるようにしたり、火薬を仕掛けたりと、いろいろと準備をする。
わくわくするなあ。
ところが結局、この仕掛けが使われることはなく、大円団は豪雨の中での集団闘争。
とにかく、ここが見せ場。
雨宿りをしている50人の悪殿一向に対して、波状攻撃を加える。
泥まみれになりながら延々と続く集団闘争は、やはり「七人の侍」を意識しているのだろうなあ。
同じ工藤栄一の「十三人の刺客」が大成功だったので、同じ路線で作られたとのこと。
たしかに、いま観ても十分に楽しめる内容になっています。