2011年 アメリカ 99分
監督:ドミニク・セナ
出演:ニコラス・ケイジ、 ロン・バールマン
中世のオカルトもの。 ★★☆
監督はアンジーの「60セカンズ」(あ、これもニコラス・ケイジだった)、トラボルタの「ソード・フィッシュ」を撮ったドミニク・セナ。
私の好きな監督ではありませんか。
それで最近はB級御用達のニコラス・ケイジ主演で、いかにもB級臭いこのタイトル。
一体、どうなる(笑)?
十字軍の遠征騎士だったニコラス・ケイジとロン・バールマンは、戦に失望して脱走兵となる。
捕らえられた彼らに、枢機卿は魔女と思われる娘を修道院まで送り届けるよう命令してくる。
時代的には、ヨーロッパ全土にペスト(黒死病といわれたらしい)が流行ったころで、その元凶が魔女だとされていた。
しかし、当時の魔女裁判というのはいい加減で、罪のない女性が次々に犠牲になっていたようだ。
さあ、ニコラスたちが護送する少女は本当に魔女なのだろうか…。
まるっきりのB級かと思ったが、作り方は割りときっちりしている。
護送の旅を共にする神父や騎士、道案内の詐欺師などの人物像もそれなりにあらわしている。
自白させられるための暴行を神父に受けておびえている無垢な少女は、本当は魔女じゃないだろうと、ニコラスは考えている。
観ているわれわれも当然そう思っている(はず)。
(以下、ネタバレ気味)
宗教裁判で魔女とされた無垢な少女、それが実は…というのがこの映画の見せ場.
そう、見せ場につながるはずだったのだ・・・。
つながるはずだったのだが、いかんせん、邦題があまりにもネタバレすぎ。
これでは、彼女は魔女ではなくて実は**なんですよ、と最初から教えているようなもの。
もったいないなあ。
原題の”魔女の季節”のほうがよほど好かったのでは?
結局、非道い人物として描かれていた神父が、実は一番正しかったというオチは皮肉。
観終わった感想としては、早い段階でネタバレしすぎてしまって、盛り上がりに欠けてしまったなあ、というところ。
残念!