あきりんの映画生活

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「狼たちの処刑台」 (2009年)

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2009年 イギリス 103分
監督:ダニエル・バーバー
出演:マイケル・ケイン、 エミリー・モーティマー

私設警察もの。 ★★☆

入院中の妻を見舞う毎日の老人ハリーブラウン(マイケル・ケイン)。
彼が暮らす場末のアパートが建っているあたりでは、チンピラ達が我が物顔で悪行のし放題をしていた。
ある日、彼のチェス仲間がチンピラに惨殺されてしまう。

実はハリーブラウンは元海兵隊の軍人だったのだ。
友達の仇を儂がとるぞ!

主役は、あの「サイダーハウス・ルール」のマイケル・ケインである。
温厚で慎み深い人柄を演じる、あのマイケル・ケインである。
その彼が、なんと”私設警察”を演じるのである。
大丈夫だろうか。お年を召した身体にはキレがなく、動作もどこか緩慢だぞ。

私設警察と言えば思い出されるのはポール・カージーを演じたチャールズ・ブロンソンであり(「狼よさらば」)、恋人の仇を自らとろうとしたジョディ・フォスター(「ブレイブ・ワン」)。
彼らに比べれば、やっぱりマイケル・ケインはご老体、大丈夫だろうか。

敵も国家権力とか、大組織が裏に潜んでいて、とかいった大袈裟なものではない。
ごくごく身近な(?)スラム街のチンピラ。
こじんまりとした設定の、親近感のある作品雰囲気(荒唐無稽ではない、という意味合いですが)になっている。

ということで、あまり似合った役柄とは思えないのだが、なにしろマイケル・ケインなので応援してみてしまう。
そんな危ないところへ一人で乗りこんで大丈夫かな、と観る者を心配させながら展開していく。
映画の狙いもこのミス・マッチにあるのだろうなあ。