2011年 アメリカ 108分
監督:オリヴィエ・メガトン
出演:ゾーイ・サルダナ、 アマンドラ・ステンバーグ
褐色の女殺し屋。 ★★★
幼い頃に両親をマフィアに殺された少女が、復讐のために暗殺者へと成長する。
とくれば、やはりベッソンの出世作である「ニキータ」を思い出さずにはいられない。
今回の”ニキータ”は、南米コロンビア生まれの褐色の女殺し屋。
コロンビア。目の前で両親を殺された少女カトレア(アマンドラ・ステンバーグ)は、決死の逃走をし、頭脳的な行動を取ってシカゴの叔父の所へたどり着く。
15年がたち、カトレア(ゾーイ・サルダナ)は凄腕の女殺し屋になっていた。
この少女時代のカトレアを演じたアマンドラ・ステンバーグが好い。
大きな眼で静かにこちらを見つめていたかと思うと、一転、マフィアの追っ手をかわす大逃亡劇をしてみせる。
そして、国外脱出、アメリカ入国。司直の目をかわしてシカゴまで。やるなあ。
魅せられる。この子はこれから女優として伸びるのではないだろうか。
一方、成長してからのカトレアを演じるゾーイ・サルダナも好い。
あの「アバター」のときは素顔を隠しての登場だったが、こんな顔立ちだったんだ。
細身の中性的な、しかし猫を思わせるしなやかな動きで、アクションをこなす。
ウジー機関銃の両手乱射は、アンジェリーナ・ジョリーの「トゥームレイダー」を彷彿とさせて嬉しいぞ。
請け負った殺しの手際も鮮やか。
ズベ公酔っ払いのふりをして留置所に入り、まんまと別の独房にいるターゲットを仕留める手口にも感心した。やるなあ。
身体の動きを、美しいものとして見せてくれる。
カトレアが殺し屋になった理由はただ一つ、両親の敵を取る、それだけ。
そのために追われることを覚悟の上で、殺しの現場にはカトレアの花のサインを残してくる。
マフィアにもFBIにも追われるぞ。さあ、どうする?
このところ、ベッソン制作の作品はあまりぱっとしなかったが、今作はとても好い出来。
彼も、あまりひねり回さずに、王道をばーん!と行く方がいいんじゃないかな。(と、上から目線 (笑))
さて、ソダーバーグ監督の「エージェント・マロリー」も借りてきたぞ。
こちらのヒロインはどんなだろうか?