あきりんの映画生活

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「LA ギャング・ストーリー」 (2012年)

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2012年 アメリカ 112分
監督:ルーベン・フライシャー
出演:ジョシュ・ブローリン、 ライアン・ゴズリング、 ショーン・ペン

マフィアと戦う警察もの。 ★★☆

1950年頃のロサンゼルスが舞台。マフィアの大ボス、ミッキー・コーエン(ショーン・ベン)は街を牛耳り、悪のし放題。
政治家や警察までも意のままに動かしている。
こりゃあ、なんとかしなければいけない!と、ごく少数の警察官が立ち上がる。

マフィアと戦う警察ものとくれば、思い出すのはケヴィン・コスナーが演じた「アンタッチャブル」。あれも面白かった。
この映画も、巨大な悪の組織に立ち向かう少数精鋭の正義の味方を描く。
勧善懲悪の構図ははっきりしているし、主人公達への肩入れも何の迷いもなくすることが出来る。

市警本部長から密命を受けるのはオマラ巡査部長(ジョシュ・ブローリン)。
彼は6人の極秘部隊を結成して、コーエンの悪の組織を壊滅させようとする。
拳銃の名手や、高い頭脳の持ち主などの、マフィアの懐柔にあっていない人物を選び出していく。
感心したのはオマラの妊娠している奥さん。
この奥さんが候補者のファイルの中からメンバーを選んでいくのだが、夫の計画を完全に理解しての的確な人選なのだ。

警察のバッジを外したオマラらの行動も非合法そのもの。
目には目を、といわんばかりに、マフィアのお金は奪うわ、麻薬を横取りする。
それをみんな燃やしてしまったりする。
映画のタイトルの”ギャング”とは、マフィアのことではなくて、この非合法にマフィアをやっつける主人公たちのことだったのだ。
痛快なのだが、あんなに素顔をさらして事をおこなって、大丈夫なのかな、と心配にもなる(苦笑)。

主役のジョシュ・ブローリンはたぶん初めて観た人。かなり地味目の人。これまでは脇役だったのではないかなあ。
遅れて仲間に加わるのがライアン・ゴズリング。醒めていてクールである。
それでいてコーエンの愛人との秘かな恋のために危険に身を投じる。
この映画のハンサム役を独り占めしている(笑)。
コーエン役のショーン・ペンはすさまじい狂気を見せてくれる。
やはり悪役がすごくないと、こういう映画は盛り上がらない。さすがに名優である。

この映画も実話を元にしているとのこと。
アメリカも酷い時代を経てきているわけだ(今も酷い?)。

LAの観光名所を描いたビンテージもののポストカードを使ったエンド・クレジットは、秀逸だった。
そういえば、「アンタッチャブル」でも仲間で写した写真が最後に出て、感無量だった(死んでいったショーン・コネリーが好かったんだよね)。