あきりんの映画生活

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「コーチ・カーター」 (2005年)

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2005年 アメリカ 136分
監督:トーマス・カーター
出演:江サミュエル・L・ジャクソン

学生スポーツ根性もの。 ★★★☆

半数ぐらいしか卒業まで学力が持たない落ちこぼれのリッチモンド高校。
そこの弱小バスケット部“オイラーズ”の昨年の成績は4勝20数敗。
そんなチームの新しいコーチに就任したのが、同校のOBで名選手だったケン・カーター(サミュエル・L・ジャクソン)。
彼が選手たちと交わした契約書の内容は、学業で一定以上の成績をとること、授業は一番前の席で受けること、試合の日は上着着用・ネクタイ着用のこと、といったもの。

選手も、その親も呆気にとられる。
そりゃそうだ、バスケット以外にはなんの取り柄もないと、本人も周りも思っていたのだから。
でもカーターは、高校生であるからには、単にバスケット選手である前に学生であることを求めたわけだ。

カーターはスパルタ教育で選手たちを鍛えていく。
それについていった選手たちも立派なものだが、反発しながらも、ついていこうと選手たちに信じさせるなにかをカーターが持っていたのだろう。

リッチモンド高校バスケット部は連勝をし始める。
選手たちも、その親も、町の住人たちも、次第に夢中になっていく。
ところが、選手たちの成績が約束以下だったということで、カーターは体育館を封鎖して対外試合も放棄してしまう。

う~ん、ここまでやるのは、よほどの信念がないとできないなあと思ってしまう。
当然ながら、町の人たちも選手の父兄もこれに猛反発。
成績なんか悪くたってバスケットが強けりゃ好いじゃないか、彼らにはバスケットしかないんだ!
マスコミも大騒ぎして、多数決でカーターのおこなった体育館閉鎖は解除されてしまう。

さあ、どうなる?
封鎖解除されてしまった体育館へ、コーチを辞める決心をしたカーターが入っていくと・・・。
全編、信念の熱血コーチをジャクソンがさすがの演技で見せる。いいなあ。

映画の最後では、州立大会での試合となる。
これまでだったらまったく歯が立たない格上のチームとの試合。さあ、どうなる?

試合後にカーターが選手たちに言う、「おとぎ話のような結末ではなかったけどな。」
ここは空々しくなくて好い結末だった。
そして、学校名を皆に唱和させる。「リッチ・・・なんだ?」「リッチモンドっ!」「リッチ・・・なんだ?」「リッチモンドっ!」
こうして沈み込んでいた皆の気持ちを前向きに持っていく。指導者として大したものだ。

この映画は実話に基づいているとのこと。
選手たちのその後の進路も作品の終わりにテロップで流れる。素晴らしいコーチがいたものだ。
この手のスポ根ものは少し間違えると目も当てられなくなるが、この映画は自然に熱くさせてくれた。
そして、清々しく見終えることができた。