2011年 フランス 89分
監督:アキム・イスケ
馬鹿馬鹿しいサスペンス・アクション。 ★★
あざやかな手口で大金を手に入れて銀行から出てきた3人の強盗。
しかし銀行の前で待っているはずの車がいない。
3人を逃走させるはずだった運転手は、すぐに戻るつもりで幼い娘を幼稚園に迎えに行きスピード違反で警察に捕まってしまっていたのだ。
警察官に追われた強盗3人はやむなく警察署に入りこむ。
コーエン兄弟の作品のように、次から次へと計画になかったことが起こって、主人公達は右往左往する。
大まじめなのに、どこか間が抜けていて、情けない。
そのあたりもコーエン兄弟を意識しているのではないだろうか。
しかも、銀行強盗を捜査中の女性警部は、強盗仲間のひとりに惚れまくっていた。
彼が強盗の一人と知って、一緒に金を猫ばばして逃げようと持ちかける。
おいおい、捜査の指揮官がそんなことでいいのかよ。
女性警部に嫌気がさしていた彼の方は、仲間を裏切るようなことはできないと、頑なに拒否する。
冷たくされればされるほど燃え上がる浅はかな女心(笑)。
もう何が何だか。
大金の入った鞄の行方は二転三転して、最後は、あ~あ、といった徒労感に満ちた肩すかしで終わっていく。
皮肉たっぷり。
ドタバタとめまぐるしく展開して、飽きさることはないのだが、どこか一本調子。
もう一つ盛り上がりがほしかった。
リュック・ベッソンのプロデュース作品ということで、あまり期待しないで観る(苦笑)。
あまり期待しないでよかった、かな?。