2012年 アメリカ 95分
監督:サイモン・ウェスト
出演:ニコラス・ケイジ、 マリン・アッカーマン
泥棒アクション。 ★★☆
まずはポスターを見てほしい。
娘が人質に取られ、娘を助けるためにパパがなりふり構わず頑張る。タイム・リミットは12時間。
あれ?96時間じゃないの?(笑)
この映画の主人公ウィル(ニコラス・ケイジ)は、FBIがマークするような超一流の銀行泥棒。
3人の仲間といっしょに1,000万ドルを奪うのだが、目撃者を殺すか殺さないかの仲間割れが起き、彼だけが捕まってしまう。
彼が持っていた1,000万ドルはどこに?
ウィルは8年の刑期を終えて出所してくるのだが、最愛の娘には冷たくされる。辛いなあ。
そこに昔の泥棒仲間から電話が。
最愛の娘を返してほしければ、あの1,000万ドルを12時間以内に寄こせ。
しかし1,000万ドルは逃走時に証拠隠滅のため燃やしてしまったんだよねえ。
さあ、どうする?
このオヤジ、それほど無茶はしない。
冷静頭脳派。それに、人は殺さない、という善人泥棒。
誰かみたいな、娘のためならバンバン殺してしまうぜ、街のなかで手榴弾だって爆発させてしまうぜ、という無茶苦茶オヤジとは違うのだよ。
ということで、どうも中途半端な作りの映画となっている。
悪役は十分に憎たらしいし、ウィルを助けてくれる元相棒(マリン・アッカーマン)もきれい。
それなのに、悪役のやることも中途半端な感じだし、ウィルの必死のがんばりもそれほど吹っ切れていない。
面白いのは、無くなってしまった1,000ドルを用意するために、新たな銀行泥棒を計画するところ。
おいおい、そんなに上手くいくのかよ?
それが、あっさりと上手くいくんだねえ(笑)。間抜けなFBIは後手後手。
誰かが、ニコラス・ケイジって新しい作品に出るほど過去の名声を落としている・・・と言っていた。なるほどなあ。
そして、「96時間」がいかに面白く作られた傑作だったかを、改めて思い知らされた(苦笑)。
でも、この映画も最後まで退屈するようなことはありませんよ。
ニコラス・ケイジ・ファンなら十分に楽しめます。