監督:ディーン・パリソット
出演:ブルース・ウィリス、 ジョン・マルコビッチ、 ヘレン・ミレン、 メアリー・ルイーズ・パーカー
イ・ビョンホン、 キャサリン・ゼタ・ジョーンズ、 アンソニー・ホプキンス
痛快アクションもの第2弾。 ★★★
前作では外連味がまだ充分には消化されていなくて、設定の面白さの方が勝ってしまっていた。
しかし第2作の今回は、ぐんと洗練されて上等なアクション傑作となっていた。
前作からの登場はブルース・ウィリス、ジョン・マルコビッチ、それにヘレン・ミレン。
元CIAの腕利きエージェントだった3人は、かなりの高齢になった今もかっての国家機密を知る要注意人物としてマークされている。
今回の事件は、32年前にソ連で秘かにおこなわれた小型核爆弾の製造計画にまつわるもの。
どうやら本当にその小型核爆弾は残っているらしい?
マルコビッチが、とにかくイカレテいる。
坊主頭に寄り目がちの表情で、突拍子もないことを平然とやってしまう。
そのくせ、何となく頼りになるようなところもある。
いい味を出している。さすがに脳の中に”穴”を持っている俳優である(笑)。
ウィリスの恋人にメアリー・ルイーズ・パーカー。
彼女が温和しい女性のように見えて、実はものすごいイケイケ姉ちゃんであるところが面白い。
ウィリスの古い恋人(ソ連の情報部員でもあるのだが)キャサリン・ゼタ・ジョーンズに、ことあるごとにに対抗心を燃やすところがコミカルで面白い。
今回登場してきたのは、イ・ビョンホン。
ウィリスに恨みを持つすご腕殺し屋という設定。
ビョンホンは、「GIジョー」シリーズといい、このところハリウッドでのアジア代表アクション俳優の第一人者になった感がある。
まさか次の「エクスペンダブルス」でジェット・リーと交代するなんてことはないだろうなあ。
それにしても、ガトリング砲を撃つのだったら、もう少し下を狙わなくては。
どうせ身を伏せているのは分かっているのだから(笑)。
貫禄だったのは、さすがのアンソニー・ホプキンス。
怖ろしい博士なのだから、うわべの温和そうな微笑やもの言いに騙されてはいけないのだよ。
羊だって沈黙してしまうほどに怖ろしいのだよ。
今回もヘレン・ミレンは格好いい。
大型狙撃銃をぶっ放す姿は、ソ連諜報員のおっさんでなくてもほれぼれするほど。
若造に世界が救えるかっ!と叫んでいるのは、きっと彼女に違いない。
最後にひとこと苦情を。
どうもハリウッドは核爆弾を安易に爆発させてしまい過ぎる。
いくら空の上とは言え、あんなところで核爆発が起こったらその汚染は甚大なものになるだろうに。
日本人としては神経を逆なでされる気になってしまう。
まあ、そのことだけに目をつぶれば、楽しめる作品でした。
好評のようだし、3作目も作られるんだろうなあ。