監督:キャサリン・ハードウィック
出演:アマンダ・サイフリッド、 ゲイリー・オールドマン
ダーク・ファンタジー。 ★★☆
童話を元にした映画がちょっとしたブームのようになっている。
白雪姫は立て続けに2本も作られている。
ヘンゼルとグレーテルも映画になったし、作者のグリム兄弟を主人公にした映画も作られたはず。
さてこの映画、主人公の少女ヴァレリー(アマンダ・サイフリッド)が暮らす村の近くには恐ろしい狼がいて、満月の夜に出歩るく人をおそっていた。
村人は動物の生け贄を捧げることで狼と共存していた。
それなのに、ある夜、ヴァレリーの姉が狼に襲われ死んでしまう。何故、姉は危険な夜に出歩いた?
物語全体が暗く、おどろおどろした雰囲気である。不気味。
そして赤ずきんちゃん役のアマンダ・サイフリッドは本当に目が大きい。アマンダの大きく見開いた目が物語の雰囲気に好く合っていた。
アマンダは途中からおばあさんがくれた赤いマントを被っている。
この赤色、他がくすんだ色ばかりなので画面のなかでやけに目立つ。なにか不吉な色だなあ。
ゲイリー・オールドマンは呪われた狼退治の高名な神父役として登場。
彼は、狼(人狼と称されていた)は昼間は人の姿をしている、村人のなかの誰かが人狼だ、と宣告する。
その人狼はいわばバンパイアのような存在。噛まれた人も人狼になってしまう。
赤ずきんちゃんは裕福な家の息子に求婚されているのだが、貧しい家の息子と恋仲になっている。
狭い村の中で、人狼のことだけでも大変なのに、鬱陶しいなあ(笑)。
でも、この恋愛関係が終盤に大きな意味を持っていくのだよ。
(以下、ネタバレ気味)
実は、赤ずきんちゃんが人狼だと村人からいわれのない迫害を受ける展開になるのでは、と心配していた。
幸い、そうはならなかった(苦笑)。
しかし、人狼は身近なところにいたのだね。姉が人狼に殺されたのにも、ちゃんと理由があったのだね。
う~む、血脈は怖ろしく、哀しい。
童話のなかの狼は、食べてしまったおばあさんに化けて森の中の家で赤ずきんちゃんを待ち受けるのだった。
さて、この映画の狼は、おばあさんを食べてしまった?