あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「HOLD UP!」 (2008年)

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2008年 フランス 97分
監督:クロード・ミシェル・ローム

フランス版「Mr&Mrsスミス」。 ★★☆

ほとんど知られていないと思われる作品。
フランス版「Mr&Mrsスミス」という惹き文句に釣られて観る。
監督も主演二人も知らない映画だったが、単純に楽しめた。

夫のリュックは不動産経営者で仕事でとびまわっている。いっぽう、妻のマリオンは弁護士。平穏な満ち足りた夫婦。
しかし、リュックの正体は国際的な美術品窃盗団のボスで、マリオンの本当の仕事は税関の捜査官だったのだ。
そしてマリオンが現在追っている犯人は、リュックがボスを務めている窃盗団。
うん、これは充分に期待させる設定だな。

窃盗の手口はオーソドックスなもので、物語の展開にも激しいアクションが見せ場としてある訳ではない。
そのあたりはアンジーが出る映画とは違うところ(笑)。
ちょっとユーモアをからませて、登場人物たちのやりとりで魅せる映画。

リュックの父親役にジャック・ペラン。そしてマリオンの母親役に、なんととクラウディア・カルディナーレ
この二人の顔合わせと言えば、あのなんともいえない余韻を残した「鞄を持った女」ではないか。
ジャック・ペランは今見てもさすがのダンディぶり。
それに比してカルディナーレのほうはさすがにお歳を召していた(当たり前や)。ぱっと見たときは、木の実ナナを連想してしまった(苦笑)。

さて、窃盗現場から逃げようとしたリュックは、駆けつけてきた捜査陣のなかにマリオンを見つけてしまう。
妻よ、弁護士のはずのお前がなぜそんな戦闘服を着てそんなところにいるんだい?

一方、マリオンは逃走犯人の解析写真に夫の顔を見つけてしまう。
あなた、まさかそんなことをしていたとは。私を騙していたのねっ。
(おいおい、それはお互い様だろうが・・・。でも、泥棒のほうが悪いか・・・ 苦笑)

お互いの真の姿を知った二人はどうする? 仕事を取るか、連れ合いを取るか・・・。
おまけに二人の秘密を知った悪徳警官が、二人を強請ってくる。
おとなしく金を出さなければ密告するぞ、リュックは刑務所行きだし、マリオンも共犯扱いだぜ。
さあさあ、どうする?

マリオンが母親に相談しにいったら、なんと母は、大泥棒だったリュックの父親と親密な仲ではないか。
さあさあ、みんなで悪徳警官を罠に嵌めてやっつける計画を立てましょ。

ということで、軽いノリで楽しめる作品だった。
TVで深夜に放送していたら絶対に見てしまうような種類の作品でした。