あきりんの映画生活

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「グレース・オブ・モナコ」 (2014年)

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2014年 フランス 103分
監督:オリビエ・ダアン
出演:ニコール・キッドマン、 ティム・ロス

史実に材をとった物語。 ★★

グレース・ケリーといえば、アカデミー賞を取った大女優。ヒッチコック映画にもよく出ていた。
そのグレースは女優業をきっぱりと引退して、モナコ公妃グレースとなった。
小国とはいえ、一国の公妃である。当時は大ニュースだった。

モナコは世界で2番目に小さい独立国とのこと。人口も3万人ぐらいらしい。
産業などはなくて、観光で外貨を稼いでいるようだ。カジノやモナコ・グランプリは誰でも知っている。
軍隊は持っていなくて、国防はフランスが引き受けているとのこと。
う~ん、そりゃ、立場上まずいことも起こりそうな感じはあるなあ。

で、映画はグレースが公妃となって5年後ぐらいのお話。
隣接したフランスが、税収を求めて強硬な圧力をかけてくる。国境を武力的に封鎖もしてしまう。
これは困った。何の力もない小国の悲哀。
フランスが本気になったらあっという間に併合されてしまう。憎いぞ、ドゴール大統領!

時の君主レーニエ3世ティム・ロス)は、割と無能な人物のように描かれている。
グレース(ニコール・キッドマン)に対する愛情も薄れてきているように描かれている。
そのグレースは、いつまで経っても君主一族からは、身分の卑しい出、と陰で言われているようだ。
グレースは、こんなことなら映画界で脚光を浴びていた方がよかったなあ、など後悔はしなかったのだろうか(汗)。

ニコール・キッドマンは好きな女優だし、華やかな衣装は見事。
しかし、物語はもうひとつぱっとしなかった。
副題には「公妃の切り札」とあるのだが、それほどの”切り札”とも思えなかった。
もっと大逆転的な、あっと言わせるような秘策が練られるのかと期待していたのに・・・。

女性向けの映画かもしれません。
グレース・ケリーレーニエ3世の3人の子供達は、映画での父親の描き方に不満だったとのこと。
実際の子供など、関係者が存命している史実ものはそういったところが難しいのでしょう。