2005年 アメリカ 108分
監督:ダン・アイアランド
出演:ジョーン・ブロウライト、 ルパート・フレンド
ヒューマン・ドラマ。 ★★☆
惹き文句風にひと言で解説するなら、老婦人と青年の清々しい交流を描く、ということになる。
優しい人の心がじんわりとくる癒し系の映画。
夫と死別したサラ(ジョーン・ブロウライト)は、これからの一人暮らしを決意してクレアモントホテルにやってくる。
このホテルを選んだのは、料理が美味しいからとの評判からだった・・・。
ロンドンなどには長期滞在型のホテルというのがあるようだ。
サラはとりあえず1ヶ月の宿泊を申し込んでいたが、どうも中には年余にわたってホテル暮らしをしている人も珍しくないようだ。
日本では、作家などでそんな話を聞いたことがあるが、かなり珍しいことになるのだろうなあ。
サラとクレアモントホテルに住みついている老人たちとの交流が始まる。
みんな悪い人ではない。しかし、他の人たちから忘れられているような境遇の彼らの日々は退屈そのもの。
だから、彼らは概してお節介焼き、他人のことに興味津々。
サラの自慢はロンドンにいる孫。
当然、周りの老人たちはその孫についても興味津々。
しかし、サラが何度連絡をしても、肝心の孫からは音沙汰なし。がっかり。
そんなある日、ひょんなことから知り合った青年ルードヴィック(ルパート・フレンド)に、サラは孫のふりをしてもらうことにする。
こうして老婦人と青年の交流が始まるのだが、このルードヴィックがとても好い青年。
なんでこんなに好い青年なんだと思うほど。
彼を演じたルバート・フレンドという人は初めて観たが、すっかりオーランド・ブルームかと思っていた(薄い唇がよく似ている 笑)。
サラが夫と観た映画の話をしたことから、そのDVDを探しに行ったルードヴィックに恋人ができたりもする。
そして3人でドライブに出かけたり・・・。
とにかく善い人ばかりが出ている映画。
だから、もう素直に癒されてください、という映画。
午後の紅茶でも静かに飲みながら、といった雰囲気でしょうか。