あきりんの映画生活

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「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」 (1994年)

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1994年 アメリカ 126分
監督:ニール・ジョーダン
出演:ブラッド・ピット、 トム・クルーズ、 キルステン・ダンスト、 アントニオ・バンデラス

ヴァンパイアの実体。 ★★☆

ヴァンパイアやゾンビといったものは(この両者を同列に言ってしまうことも本当は顰蹙ものなのだろうが)、どうも苦手である。
しかし、あまりにも有名なこの映画、トム・クルーズつながりで上映があったので、ついに鑑賞。

ある記者に、青年紳士ルイ(ブラッド・ピット)が「私はヴァンパイアだ」と語り始めるという体裁で映画ははじまる。
ルイは、200年というその驚くべき半生を語り始める。
どのようにして私がヴァンパイアになったのか、それからどのようにして生きてきたのか・・・。

ヴァンパイアに生き血を吸われた人は、そのまま死ぬか、あるいは自分もヴァンパイアになって生き続けるか、のふたつの運命があるということを知った。
へえ、そうなんだ。
ヴァンパイアのレスタト(トム・クルーズ)に噛まれたルイは、ヴァンパイアとして生きる道を選んだのだった。

物語の中心は3人のヴァンパイア。
ヴァンパイアとしての生き方に何の迷いもなく、その在り方を謳歌しているようなレスタト。
彼には背徳の美に通じるようなおぞましさもあった。

それとは対照的に、ルイはいつまでも自分がヴァンパイアであることになじめない。
いつまでも人としての良心が残っているようで、苦悩する。
観ていて感情移入しやすかったのはレスタトよりもルイの方だったかな。

次いで登場してくるのが幼いヴァンパイアのクラウディア(キルスティン・ダンスト)。
無邪気で、ヴァンパイアになってしまった自分をあっさりと受け入れる。
可愛いのに、残酷。
彼女は身体だけは子供のままで成長していく。無垢なのに妖しい。

当たり前のことだが、人間の世界では悪とされることでも、ヴァンパイアの世界では活きていくためには当たり前のこととなる。
二つの価値観が絡み合う。

ブラッド・ピットが主役なのだろうけれども、トム・クルーズの不気味さ、キルスティン・ダンストの残酷さの方が印象的だった。
たしかに名作だと言われるだけのことはある内容だった。

しかし、ヴァンパイアものとしては、個人的には、ジム・ジャームッシュ監督の「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライブ」の方が好かったかな。