あきりんの映画生活

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「ノア 約束の舟」 (2014年)

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2014年 アメリカ 138分
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ラッセル・クロウ、 ジェニファー・コネリー、 エマ・ワトソン、 アンソニー・ホプキンス

有名なノアの箱舟。 ★★

キリスト教にはほとんど無関心なのだが、ノアの方舟の伝説は知っている。
この映画はそれを題材にして、SFXを駆使して一大パニック映画として撮っているのかと、勝手に思っていた。
しかし、監督はあの「ブラック・スワン」を撮った人。
そんな単純な(?)映画を撮るはずがなかった・・・。

怖ろしいお告げの夢を見たノア(ラッセル・クロウ)が大洪水に備えて巨大な方舟を作りはじめるという流れはそのとおり。
冒頭には、カインとアベルの説明もあり、ノアがどういった立場の人物だったのかも判るようになっている。
妻(ジェニファー・コネリー)との間には3人の男の子がおり、他に孤児となった女の子イラ(エマ・ワトソン)も一緒に暮らしている。

(以下の感想で、クリスチャンの方が不快に思う部分があったら、ごめんなさい)

結局のところ、この映画の神はノアの必死の問いかけに何も答えてくれない。
神とはそういう存在のものなのだろうか?

沈黙をつづける神にノアは苦悩する。
人間の存在を神は認めてくれているのか、堕落した人間を排除すれば許してくれるのか・・・。
この映画の主題は、その答えを求める一人の人間、ノアの苦悩なのだろう。

しかし、ノアが解釈する神の沈黙の意味は果たして正しかったのだろうか?
その解釈にしたがってやっと生まれた孫の命を奪おうとしたことは、ほんとうに正しい選択だったのだろうか?

ラッセル・クロウの迫力ある演技はさすがだったのだが、どうもそのあたりがついていけなかった。
ということで、無宗教のわたしには楽しめる内容のものではなかった。
クリスチャンに限らず、宗教をお持ちの方にはどのようにとらえられた映画だったのだろうか?

(ツッコミ)

大洪水で粛正された人類が再生するためには子孫が必要だが、あの人物構成であのあとはどうしたのだろう?
なんでも旧約聖書では、ノアの3人の男の子にはそれぞれ妻がいて一緒に方舟に乗り込んだと記述されているとか。
それなら判るのですが・・・(汗)。