あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「マダムと奇人と殺人と」 (2004年)

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2004年 フランス 97分
監督:ナディーヌ・モンフィス
出演:ミシェル・ブラン

ブラック・コメディ。 ★★☆

舞台はベルギーの首都、ブリュッセル
墓地に死体があるとの通報で、レオン警視(ミシェル・ブラン)は部下と飼い犬と一緒に捜査に当たる。
殺されていた若い女性の右腕は切りとられていた。

とくると、猟奇殺人事件を扱ったサスペンスかと思いそうだが、どっこい、これはそんな映画ではない。
タイトルにもあるとおり、奇人・変人ばかりが登場する映画である。

主人公のレオン警視は仕事の合間に趣味の編み物をしているし、警察署の秘書はとっかえひっかえ妙なイヤリングをつけている。
たとえば、本当に魚が泳いでいる金魚鉢のイヤリングや、珈琲に入れるミルクが出てくる牛の形のイヤリング。
レオン警視の母親は懸賞フリークで、役にたたない賞品ばかり持っている。たとえば、ヒョウ柄の鍋!

映画制作のアドバイザーには、あの映画「アメリ」のJ.P.ジュネ監督がいるということで、映画の雰囲気も判ろうというもの。
色彩があふれていて、ポップでお洒落、といったら、褒め過ぎか。
登場人物も変人・奇人だけれども、映画自体も奇妙なのだ。

事件の鍵になるのは、殺された女性が住んでいたカフェ「突然死」(という名前のカフェなのだ)。
不味い料理ばかり作るコックはいるし、客も、変なものばかりを売りつけようとするこびとの行商人だったり、いつも鳥を連れている老人だったりする。

そこの掃除婦のイルマはゲイ(彼女?が映画タイトルにもあるマダムである)。
このイルマが若いころにもうけた実の娘が、父親にひと目会いたいとあらわれるという人情ドラマもからまってくる。
なんだ?この映画は?

一応は連続猟奇殺人事件の捜査もおこなわれて犯人も捕まるのだが、映画としてはそんなことはそっちのけ。
とにかく奇妙な登場人物たちがくり広げるシュールな面白さを楽しむ映画です。
その奇妙な人たちが、この映画の中では少しも変人扱いされていません。そこがこの映画のミソです。

主演のレオン警視に「仕立屋の恋」のミシェル・ブラン。
彼の禿頭の具合がなんともほのぼのとした雰囲気にもなっています。