あきりんの映画生活

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「シティ・オブ・メン」 (2007年)

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2007年 ブラジル 106分
監督:フェルナンド・メイレレス

底辺社会での友情。 ★★☆

この監督は前作「シティ・オブ・ゴッド」では、ブラジル、リオデジャネイロのスラム街での子どもたちを描いていたとの事。
そこでは子どもたちもドラッグと暴力の毎日だったらしい。
今作では、底辺社会で争うギャングたちを描いている。

デッド・エンド・ヒルと呼ばれるスラム街の丘で、縄張りをめぐってギャングの抗争が起こる。
ボスの座を追われた者は、別の丘を縄張りにしているギャング団に助けを求めて奪回をめざす。
こうして、いわばブラジル版仁義なき戦いがはじまる。

その抗争に否応なく巻き込まれていく二人の18歳の若者が主人公。
アセロラは2歳の息子がいるのだが、その子どもを置いて妻は生活のために都会へ出稼ぎに行ってしまう。
俺の青春はどこへ行ってしまったんだ?

そんなアセロラの親友のラランジーニャは、幼い頃に別れたままに父親をやっと捜し当てて会いに行く。
しかし、ラランジーニャの父は、彼の親友のアセロラに対して冷たい態度をとるのだ。なぜだ?

登場人物が結構多くて、主役二人を取り巻く人間関係がややこしい。
それに狭く閉ざされた社会らしく、従兄弟とか、兄妹とか、血縁関係も絡んでいる。
えーと、ラランジーニャの彼女の兄がギャングのボスだっけ?
それとも、アセロラの従兄弟がギャングのボスだっけ?(苦笑)

映画で観るハリウッドなどでは丘の上に高級住宅街がある。
(邦画「天国と地獄」でも、ごみごみとした底辺の人々は高台に建つ裕福な家を見上げて暮らしていた)
それに比して、リオデジャネイロでは丘の上に住むのが底辺の人々のようだ。
丘の斜面に、張りつくように小さな家が隙間なく建っている。
(韓国ドラマでも、貧しい人々は丘の上に住んでいるようだった。)

国柄のせいか、貧しくても人々はとてもエネルギッシュ。
湿っぽいところはなく、あっけらかんとしている。
まあ、そうでないと生き延びていけないような過酷な現実が背景にはあるのだろう。

この映画は、基本的には底辺社会で育ち暮らしてきた若者二人の友情を描いている。
二人を取り巻く環境は悲惨で、人の心もギスギスしているのだが、二人は純粋である。
エンディングも新しい生活に向かっての旅立ちを示唆していて、後味は悪くない。