1942年 アメリカ 108分
監督:アルフレッド・ヒッチコック
出演:テレサ・ライト、 ジョゼフ・コットン
心理サスペンス。 ★★☆
今から70年以上も前のヒッチコック映画。
上のポスターはカラーだが、もちろん映画はモノクロである。
派手な事件などは表面にはあらわれず、ひたすら純真な少女の心理葛藤を描いている。
冒頭から曰くありげな男としてジョゼフ・コットンが登場する。
どうやら未亡人連続殺人犯として警察に身辺を調査されているようなのだ。
そうだ、こうなりゃ田舎の妹一家のところに身を隠そう。
その妹一家の長女がチャーリー(テレサ・ライト)。
実は彼女はふいに訊ねてきた叔父さんを尊敬していたのだ。名前も同じチャーリー叔父さんなのだ。
しかし、叔父さんの様子がときどきおかしい。はて?
叔父さんは、なぜか連続殺人事件を報じる新聞記事を隠したりする。どうして?
叔父さんが持ってきてくれたお土産の指輪には知らない人のイニシャルが彫ってあった。どうして?
次第に大好きだった叔父さんに疑惑を抱きはじめるチャーリー。
しかし、彼女は誰に相談することもできず秘かに悩み、苦悩する。
この映画はまさにチャーリー役のテレサ・ライトを見る映画。
ジョゼフ・コットンが甘い顔つきをしているので、観ている者も、つい本当はそれほど悪い人ではだろうと思ってしまう。
しかし、叔父さんは本当に悪人だったのだ。
自分に疑いを持ち始めたチャーリーを***するために階段に細工をしたり、排気ガスの充満した車庫に閉じ込めたり・・・。
少女が次第に抱いていく恐怖感は巧みに描かれている。
しかし、全体的にはちょっと平板で起伏に乏しかった感がある。
もう少し変化をいれたり、ひねりを入れて欲しかった。